第7話 自己主張するガイコツ

 これは、私が20歳頃の話です。


 私は夜、眠りに入ろうとしていました。


 その時、目を閉ざし、右側に顔を向けました。


 すると、そこに白いガイコツがいたのです。ガイコツは頭だけでした。


 そのガイコツは、何かを主張したいのか、私が目を向けると大きく膨らんでゆきました。


 勿論怖かったので、私はとっさに左側に目を閉じたまま、顔を向けました。


 左側には何もいませんでした。


 気のせいかな? そう思い、もう一度目を閉じたまま、顔を右側に向けました。


 すると、先ほどのガイコツの顔が視えました。


 そのガイコツは、私が視ていると分かると、先ほどのように大きく膨れ上がり、何か自己主張をしていました。


 その晩は、それで記憶が途切れているため、疲れていつの間にか眠ってしまったと思います。


 あのガイコツは何だったのか、今でも分かりません。

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