第15話 レアガチャ引いて本気で興奮した(前編)


俺達パーティーは東の国ジェルゲンに入国した。

ここは最初の町キシリ。

おぉ、ここは人族が多いのか。


先ずは冒険者ギルドで情報収集だな。

冒険者ギルド?冒険者クラン?どっちだろう。



『アキ様、こちらが冒険者協会になります』




フィリアが案内してくれた。

うん、普通だった。

それならば、受付嬢は絶対巨乳というのは譲れない。



『あ、冒険者の証があるのであれば特に手続きなどありません』




ティムが冒険者の証を掲示した。

そしてティムは受付嬢と無言の相づちをしていた。


受付嬢はティムと同じロリッ子だ。

俺は見なかったことにした。


クエスト掲示版に、今ある依頼一覧が張り出されている。



『アキ殿、ここはクエスト依頼を受けつつ、冒険者のコミュニティに溶け込み情報収集をしましょう』




そうだな。

それが一番効率が良いだろう。

クエスト依頼書で気になる記載を発見した。



「生存予測・・・?」



クエストの難易度はこの生存予測で把握するものだと、ティムが教えてくれた。


なるほど、この生存予測で自分のレベルに見合ったクエストを受注するのか。

とりあえず、どれにしようか。


ん?

掲示板が一つじゃないぞ。

サイズは小さいが、黒い掲示板がある。



「生存予測0パーセント?」




これは、今までこのクエストを受けて生存者がいないということか。

とてつもなく気になる。



『聖帝様、それはダメだぞ』




暴れ好きなラキが避けてる。

よっぽどまずいのだろう。



「よし、お前ら。このクエスト受けるぞ」




全員、ドン引きした。



依頼内容はエンドハルニ渓谷での魔物討伐だ。

俺達は早速向かった。



かなり魔力の濃度が高いことは、メンバー全員感じていた。

なるほど、これは強敵だろう。



『全員、構えるのじゃ』




ティムがいつにもまして真面目な顔をしている。

あぁ、なるほどあれが討伐対象か。


全身竜のような鎧を纏っているが、形は人間のような姿だ。

中ボスっぽい見た目はカッコイイぞ。



『あ、あれは、半竜デルピュネ魔人ジンとの混合種・・・つまり、特異種の竜魔リューマじゃ!』



なんだそれはティム。

レアなのか?レアなのか?

いつもよりこいつら真剣な顔をしている。



『フィリア、ティム殿は後方から魔法支援、ラキと私は前衛で叩くぞ!』




マリオールが指揮を取り、全員特異種とやらに攻撃を開始した。

マンガのように全員が吹っ飛ばされた。

こいつは強いな。



『く・・・か、固い』



『アキ!何をしておるのじゃ!』




相手が悪すぎだな。

中々の禍々しいオーラだ。

魔法か?


とりあえず、全員に回復魔法をかけた。



「俺1人でやろう」




『ぐぅぅうううああああ・・こ、コロセ・・・』




なんだか特異種とやらが、苦しんでいるように見える。

うむ、気のせいではないな。

では、楽にしてやろう。



羽があるおかげで特異種とやらは空を飛んでいる。

だが、俺も飛べるぞ。

俺は魔力を具現化した。

そう、人の形に。

そしてそれを更に高圧縮し、密度を高めた。

何故かめちゃめちゃ輝いている。



『アキ様、一体それは・・・』




フィリアが驚いている。

いや、フィリアだけじゃない、全員口が空いている。

では、刮目しろ!



「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁああ!」




最高だ。

もちろん殴ったあと、あのポーズだ。



特異種の鎧のようなものがバキバキと割れ、中から赤い髪をした女が現れた。


マジか!

お姉さん・・・いや、おねぃさん。

特異種もスタイルは最強種じゃないの。


ばあちゃん、初めての続く・・・・だ。



第15話 続く





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る