第35話 次の依頼も受けた
「マリア…おめでとう…で、いいのかな…」
ユーリーは、それはもう微妙な笑顔であった。
「まぁ…魔法適正が無いのはアリシアさんから言われていたし、最初に身に付いたのが
そう言いながら、立ち上がった。
嬉しいけど嬉しくないような…何だろう、この気持ち。
そう思いながら、私は空を見上げて目を閉じた。
しかし、太陽の光だけは私を祝福しているかのように、それはとても温かかった。
そのあとついでだったので、乾いた土が湿る程度に水をやって城の中へと戻った。
「まぁ、それはともかく次の依頼よ」
そう言って目の前にあるノートパソコンを立ち上げると、良い依頼がないかと思いながらリストを眺めた。
まずは、買物の依頼。
ジェンヌの街で、ちょうど良い依頼があったので即ゲット。
期限は結構余裕のある10日だった。
「これはラッキーだったね」
ユーリーは笑顔で言う。
「そうね、この調子で採取の依頼も取るわ」
「前回と同じサルビアとラバンドラがいいわね。すぐそばにあるし」
「そうだね。もう3日経過してるから既に新しいのが生えて来てるだろうし、その依頼でも大丈夫だよ」
ユーリーによると、前に採取したものが新しく芽を出すまで大体2~3日くらいかかるらしい。
つまり、前に採取しなかった分を採取していっても何も問題が無いという事だ。
サルビアもラバンドラも地下に根を生やす植物で、生命力はかなり強い方らしいけれど、流石に全てを一気に採取してしまうと根も枯れてしまう恐れがあるとのことで、その辺はきちんと考えて採取しないといけない。
「あ、これなんか良いんじゃない?」
そう言って画面に指を差す。
「あー…確かに良いんだけれど…」
「その依頼を出しているギルドは南の港湾都市バギュだから、距離的にかなり厳しいかな」
「え?あ…本当だ」
「別の都市のギルドの分も表示されるのね」
「うん。まぁ、依頼をどこの範囲まで出すのかは依頼主の意向もあるからね」
「この依頼は、この地方から港湾都市に向かう予定のある人に向けたものだね」
「なるほど。ついでに持って来てってことね」
「そうだね」
そういうわけで、この依頼は無しになった。
とりあえず、その他を全部見たけれど駄目だったので諦めて昼食を摂り、夜になって再び見てみたところ良いものが追加されていたので、即ゲットした。
こちらの期限は、前と同じく7日後だった。
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