第13話 重いのは嫌
「次は中に着るチェインメイルだね」
ユーリーはそう言うと、チェインメイルが置かれている売り場コーナーを指差す。
「
「マリアは本来
「試着室もあるから、そこで着てみようよ」
「そうね。じゃあ、そうしましょう」
ユーリーの言われるままに、チェインメイルが置かれているコーナーへと足を運ぶ。
チェインメイルと言っても、種類はそれなりにあった。
「あまり重いのは困るのだけれど」
「そうだね、だとすればこれかな」
そう言って、ユーリーが手にしたのは細く目の小さなリングで編み込まれた物だった。
手に取ってみると、それなりに重みを感じるが着れないという事はなさそう。
「軽量な分、防御力は劣るけど、無いよりは断然マシだよ」
「商品の説明にも『
彼は、そう言って商品の紹介文を指差す。
「ちなみにユーリーはどんなものを着ているの?」
「僕は、それの倍くらいの重さだから10kgくらいかな」
そういえば、ユーリーは
もやしっ子と思っていたけれど、それだけの重さの物を身に着けて顔色一つ変えない彼の体はきっと見た目以上に筋肉質なのかも知れない。
そんな彼の裸姿を想像した私は、鼻血が出そうになった。
「でも、僕はまだ採取クエストくらいしかしてないから、そこまで重さは実感ないんだけどね」
のほほん、とした顔をして彼は言った。
「そうなの?まぁ、とりあえず、これを試着してみようかしら」
こうして、チェインメイルを手に試着室へと向かったのだ。
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