戦略会議
問題は非常に前途多難。
戦況は既に元々あった防衛計画が崩壊しているような状況。
「確かにかなりきつい状況ですけど、私とルノ様であれば問題ないですよ。どれだけ劣勢な状況であっても、個人で戦略をひっくり返せることもありますから!」
「いや、普通に無理でしょ……でも、何とか出来ないレベルでもないし、諦めるような話でもないよね」
「えぇ……」
「というか、前から気になっていたんだけど、僕と会話するとき、敬語とタメ語でころころと変わるのは何故……?」
ついでに僕はリノに対して前から思っていたところを聞いてみる。
「……えっ?いや、その……素の私は怖がれることが多いので、出来ればルノ様には可愛い私を見てもらいたいのですがぁ、こういう真面目な場であのノリをするのは少し、場違いなような気がしませんか?」
「そう?僕はいつでも割とチャランポランタンだから、あまり……気にしないけど。僕はリノが何をしても嫌いになることはないし、自分の居たい姿でいなよ?」
「……はい、ありがとうございます」
「それじゃあ、話を戻してこっちの話に戻そうか」
僕はリノの口調の話から戦争の話へと話を戻す。
「やるとして、どうやって戦うか……だよね」
「……そうですね。平地での戦闘においてあまり有効
平地と言えば、モンゴルなどを始めとした騎馬民族が最強なイメージがあるが、この世界だと別。
音に敏感な馬は少し魔法で爆発を起こしてやるだけで機能不全になるので、まともに運用することは不可能なのだ。
魔法という強力な遠距離武器が一兵卒でも割と簡単に使えてしまうような世界観なので、既にもう塹壕戦が当たり前になっている世界。
「一先ずは防衛線の設置だけど……既に川のラインには防衛線を構築出来ているんだよね?」
「えぇ、そうですね。問題なく出来ています」
「それじゃあ……遅滞戦術を辞めて全軍撤退。それにつれられた敵兵を一気に僕たちで奇襲とかもありかな?」
「それはあまりにも、分かりやすすぎませんかね?」
「だとしたらそれはそれで好都合でしょ、安全に退却出来るわけで」
「……確かにそうですが」
「一回、ガチガチに防衛線で固めて睨み合うのもなしじゃないと思うよ……相手の方が、どのような動きをみせるか。見ものでもある。補給線の維持はかなり厳しいものもあるしね」
「……確かにその通りではあるのですが、戦上手なラステラ家のことも考えると、何か手を打っていても」
「どーだろう?うちは現地で略奪すればよくね?という蛮族思考も残っているし」
「そうですかね?だとすると、私たちは……」
僕はリノと共にワイワイ言いながら戦略会議を進めていくのだった。
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