トムの気持ちを答えなさい

 あー。

【ストック×ストック】だけが本当だよ。

 アレを嘘能力と思わせたかった。ボクも「客」だし。

 彼女の「客」はぎょっとする。中西もかよって。

 最終演説でボク、ボール取り出したし。

 思い出すと思う。皆。

 彼女の「客」は。

 派閥だったんだ。

 さ。

 仲良くしようぜ。


 +


 いいかい。

 仲間というのは難儀なんだ。

 分け前が要る。

 金を払わないと駄目なんだ。

 あー。

 まあ、ゲームでは省略だね。

 うん。

 あー。

 プロ野球チームを運営するゲームがあった。

 当たり前だけど年俸のシステムがあった。


 +


 逆に言おうか。

 稼げる仲間は貴重だ。

 金を稼いでくれる仲間が1人いないと、戦力は増やせない。

 お分かりかね?

 あー。

 SLGで言えば内政キャラだ。

 うん。

 ボクは内政キャラたちに華を譲ったんだ。

 儲けたかったから。

 うん。

 異能力高校が戦乱のままだったら、ボクの小説発禁だった。

 あるんだよ。発禁って。


 +


 アニメか。

 あー。

 いいかい。

 ああいう物語の仲間たちは「名声」のために戦っている。

「絆」ではないんだ。

 魔王が出て来たことはニュースでバンバンやってるだろう。

 英雄になれば、いくら儲かるか。

 だから協力してくれるんだ。

 あー。

 うん。

 エゴイストなんだけど。人間は皆。

 いやー、そっちの方がクールで格好いいんだけど。

 分からないな。

 サブキャラごときは飢えて死ねと?

 うーん。

 何を言っているんだ。君は。

 サブキャラってそれ、視聴者の視点だろう?

 本人は自分こそが主役だと思ってるよ。

 サブキャラも物を考えてるんだよ。サブキャラも出世したいし豪華なディナーが食べたいんだよ。

 うん。

 人間のエゴを肯定するよ。ボクは。

 だって、その方がリアリティ出るし。

 うん。

 それだけなんだよ。

 作家は綺麗事を言うな。

 あー。

 いいかい。

 インターネットアフターだ。

 サーティーンちゃんねらーの方が「リアルな人間」なんだ。

 闇の方がリアルなんだよ。

 闇は光に勝利したんだ。

 うん。

 お目目きらきらは「厨房」って言うの。

 大学落ちた経験もない癖に。

 面接で罵られた経験もない癖に。

 ガキ。

 希望に満ちた人間って「ガキ」なんだよ。

 インターネットアフターでは簡単にガキが分かるんだ。


 +


 あー。

 罵り合いの時代を知らないのかな。

 はあ。

 今の子たちが見れば、サーティーンちゃんねらーってマスコットキャラクターみたいなものなのかな。

 うーん。

 あのさあ。

 あれ風呂に入ってないオッサンなんだけど。

 うん。

 あー。

 ガチで、ああいう罵倒語を思いついてるんだけど。

 うーん。

 何で世の中に希望を持つの?

 多分40代なんだよな。あの連中。

 40になって初めてネットに触れると、ああなるのか。

 いやー。

 エロゲやってないとパソコンは罵倒合戦の道具なのか。

 はあ。

 あれなー。

 ぶつかり祭りだと思うよ。

 死傷者出たかな。

 野蛮。

 やめて欲しいんだけど。

 ボクだって人並みの良心はあるよ。

 だけど金。


 +


 あのね。

 サーティーンちゃんねるがあるのに、どうして光の国が到来すると思うんだい。

 人間の実態は「アレ」なんだよ。

 神様がサーティーンちゃんねらーを救ってくれるわけないだろう。

 神は死んだ。

 アイツらが殺したんだ。

 人間は動物だった。

 宗教家は金のために適当なことを言っているだけだった。

 いいか。

 サーティーンちゃんねるは実測データなんだ。

 人間って、ああいう生き物なんだ。

 神様? 妄想だ。

 あーあ。

 ウチの姪っ子にネットをやらないで欲しい。

 これが親心か。

 あー。

 何。

 作品読めばいいの。

 はー。

 何てタイトル。

 …………。

 パスさせて。

 あのさ。

 ネット小説を一歩も出てない。

 どうすりゃいいの。

 あのさ。

 能力バトルの能力名になるようなタイトルにして。

 はーあ。

 あー。読めばいいんだろ。読めば。

 ふーん。

 おい。

 情景描写を入れるなって言っただろう。

 面倒臭いんだよ。アニメ化した時、小物を描くのが。

 あのな。世界設定はテンプレでいいんだ。

 ショートショートの文体で長編を書け。

 引き延ばしなんだ。こういうの。

 何で分からないかな。


 +


 はあ。

 具体的に、どうすればいいのかって。

 はあ。

 いや、書き続けろよ。

 修練あるのみ。

 無駄を削れ。

 あー。

 互換性のある部分は省略。

 はあ。

 あー。

 あのさ。このサボテンな。

 別に松の盆栽でも話転がるだろう。

 あのさ。

 分かる分かる。

 このインテリア、キャラ表現なんだろう?

 ふ●っしーが好きか。可愛い子だな。

 ボクの知り合いにも1人いたよ。

 あのさ。分かる分かる。

 どこにでもいる普通の人だと思って欲しいんだろう?

 あのさ。

 これでピンと来て欲しいな。

 そんな奴を書くな。

 いいか。小説は異常事態を書け。

 部屋に白いカーテンがあっても「普通」なんだよ。

 事件を起こせ。

 真っ赤なカーテンだったら書いてもいいよ。異常だから。

 うん。

 情景描写やめてね。

 キャラクターを書いてね。

 可能な限り異常な奴にしてね。

 ふー。

 嫌だなあ。ああいうの。

 正常に憧れる奴って異常者なんだよな。


 +


 あー。

 これが渾身の作品?

 悪いけどエロゲにある。

 うん。設定そっくり。

 あー。

 あのね。

 ソシャゲが出て来ちゃったんだなあ。

 エロゲは最高峰だったんだけど。

 エロゲそっくりは誉め言葉だったんだけど。

 もう違うんだ。

 今は「ソシャゲ以下」って意味なんだ。

 うん。

 ソシャゲを超えるか。

 あー。

 どうやって?

 と言うか。何でソシャゲって売れてるの。

 あー。

 うーん。

 あー。

 うーん。

 ソシャゲかよ。

 この世で1番面白いゲームはソシャゲかよ。

 人間って、ソシャゲが1番面白い生き物なのか。

 何だこの研究レポートは。

 いや、マーケティングリサーチは。

 理論上はソシャゲのような小説が1番売れるはずですか。

 おい。

 何を書けと?

 ソシャゲ?

 ソシャゲのような小説?

 何それ。

 どうしろと。

 おーい。

 お前ら帰ってくれない?

 戦力になりそうにない。

 ソシャゲか。

 ソシャゲのような小説か。

 はあ。

 何それ。

 意味分からん。

 えー。

 何なんだ。

 あー。

 キャラが次から次に追加される。

 うん。

 キャラクター30人くらいいないと話にならないのかな。

 キャラクターが多い小説。

 あー。

 アイドルグループかよ。

 まあ、確かにアレも売れている。

 うん。

 確かにな。

 あー。

 キャラが30人40人。

 はあ。

 どうしろと。

 うーん。

 あー。

 やべえな。

 そんな物書けるか。

 ひでえな。

 ボク降りる。

 素直に軍人やった方がいい。

 金か。それより任務をくれ。


 +


 あー。

 どうやっても勝てない敵が出て来た?

 はー。

 逃げれば?

 あるいは味方にしたら?

 はあ。

 どうでもいい。

 うーん。興味ない。

 あー。

 そうですか。

 打ち切りにしちゃえよ。この主人公、人気ないし。

 あーあ。

 疲れる。

 あーあ。

 何なんだ。勝手に電話かけて来て。


 +


 あのさ。

 これな。

 あー。

 うーん。

 いいの?

 主役は闇だと困るんだけど。

 うん。

 いやー。

 サーティーンちゃんねるが格好いいのか。ガキには。

 困ったな。

 あー。

 駄目。打ち切り。

 主人公が光じゃなかったから。


 +


 光か。ネタがないんだよな。

 あー。

 どうしような。

 善人主人公か。

 あー。

 うん。

 必須。

 必須なんだけど。

 うーん。

 善人はバトルしないんだよな。

 通報して終わり。

 うーん。

 あー。

 迷う。

 どうしよう。

 あー。

 うーむ。

 あー。

 うん。

 はあ。

 ふーん。

 へえ。

 さようですか。

 ですよね。

 まったくです。

 あー。

 さようですか。

 いや、言われても。

 ボクの責任ではありません。

 あのさ。

 うー。

 あのですね。

 怒りますよ。

 人を何だと。

 ボクを下っ端扱いするな。

 迷惑だ。

 あのな。

 いい加減にしろよ。

 お前さ。

 何やねんな。

 あのな。

 こっちは次の仕事があるんだよ。

 もう未練ないんだってば。本なんて。


 +


 あー。きつい。

 こっちを若造扱いするような連中と付き合っちゃ駄目だね。

 すり減る。

 あーあ。

 ふーん。

 まったくな。

 あーあ。

 うーん。

 はあ。

 へえ。

 ほう。

 はー。

 ふーん。

 さようですか。

 知りませんよ。あなたの仕事でしょう。

 ボクには関係ない。

 ですから知らない。

 関係ない。

 どうでもいい。

 ボクの金じゃないし。

 無理。

 どうしようもない。

 知らない知らない。

 いいでしょう。儲けたんだから。

 あー。

 そう言われても。

 関係ないな。

 あー。

 どうしろと。

 知らん。

 困ります。いい加減にしてください。

 アイディアなんてないですよ。

 いいんですよ。創作はギャンブルで。

 描きたい物を描きたいように描いて失敗したらクビでいいんです。

 ギャンブラーで何が悪い。

 あー。

 切りますよ?

 それでは。

 はあ。

 疲れた。


 +


 うーん。

 あのですね。

 番号変えていいですか?

 ったく。

 学生時代の仲間と切れないから、この手は使えないんだよ。

 着信拒否してえ。鬱陶しい。

 あー。

 この漫画を立て直せって。

 はあ?

 そんなのルール違反でしょう。

 その漫画家の番が来たってだけです。

 ご退場いただいてください。

 たかが1作で大御所気取ってる馬鹿は切り捨てていいです。

 あー。

 いいですか。

 ボク、大好きなんです。打ち切りレース。

 子供はアレを見て社会の残酷さを学ぶんです。

 いいお手本なんです。

 仕事は気合いを入れろって言う。

 つまらない漫画を描いたらクビ。仕事ってそういうものだ。

 子供たちが社会の厳しさを知るにはアレが1番なんです。

 読者の高齢化ですか。

 はあ。

 いや、言われても。

 はあ。

 あー。

 いやー、作者次第。

 どうしようもない。

 ボク、御社とはお取り引きがないのですが。

 困るな。

 どこでボクの番号をお知りに?

 あーあ。

 困る。

 何してくれてんの。あの会社。


 +


 地雷ゲームだ。

 ボクから行こう。

 フルボイス。

「豪華声優」

 この先は君の目で確かめてくれ。

「はー。降参します」

 そうか。

 うーむ。

 あるようでないな。


 +


 あーあ。

 漫画描いたことはないなあ。

 ボクの人生を漫画にか。

 いやー。

 トラブル続きだけど。

 守秘義務あるし。

 うん。

 赤の他人が登場する。

 だからエッセイって困るんだよ。

 ボクの人生に「仲のいい奴」って、いないな。

 ふーん。

 あー。

 どうしような。

 何して過ごそう。

 あーあ。

 うーん。

 んー。

 はあ。

 うーん。

 はあ。

 ふーん。

 へえ。

 だからどうした。

 うん。

 宇宙人なんて、いるわけねえだろ。

 あーあ。

 鬱陶しい。

 はあ。

 科学的な物を描け。

 どうしろと。

 あー。

 うーん。

 はあ。

 そうですか。

 まったく。

 何なんだか。

 あーあ。

 うーん。

 はあ。

 そうですね。

 確かに。

 で?

 どうしろと。

 さようですか。

 はいはい。

 言われてみれば。

 あー。

 うーん。

 そうですね。

 だからと言われましても。

 あのさあ。

 言われないと分かりませんか。

 失礼します。

 あーあ。

 何なんだろう。この無礼な連中。

 ボク、エンタメなんか書く気はねえんだよ。

 あー。

 アンチ小説家なんだ。ボク。わなびも含めて。

 こんなつまらないものを良くもまあ。


 +


 はあ。

 英雄とは何か。

 はあ。

 あー。

 暗黒社会が必要です。終わり。

 はあ。

 うーん。

 困ったな。

 英雄がいるってことは、社会が腐ってるってことです。

 活躍をいくら描いても意味ないんです。

 あー。

 いい人が死ぬ。

 これが駄目な社会です。

 嫌な奴を倒しても、しょうがないんですよね。

 いい人が死ぬんです。

 これが英雄の必要な社会です。

 社会が英雄を必要としているって、普通はないです。

 社会は凡人たちが回す。これが建前です。

 はあ。

 うーん。

 また変なことを。

 はあ。

 はあん。

 いや、会社勤めとか勘弁してください。

 ボク、人を褒めるの下手なんですよ。

 向いてません。

 あー。

 どうも。

 いや、別に。

 はあ。

 あーあ。

 いいですよ。どっちでも。

 あー。前例がないと思います。元作家の編集者。

 あー。

 やりづらいでしょう。漫画家も。

 はい。やりません。

 えーと。

 これでいいですよね。

 ふぅ。

 何考えてるんだ。

 あーあ。

 あー。

 浜崎くんならなあ。


 +


 うーん。

 どうしよう。

 英雄の定義か。

 革命家。

 うん。

 歴史に沿ってないと、どうしようもないんだよな。創作って。

 歴史が1次創作だ。

 創作は現実の2次創作なんだ。

 うん。

 作家や漫画家になりたいなら歴史を勉強する必要があるんだよな。

 うん。

 歴史だよ。歴史。

 王様はギロチン。

 長い目で見れば「噛ませ」だった。

 これが必要。

 うん。

 長い目で見るってのが大事。

 どうせ死ぬ。王様なんて。

 リアル世界見ろよ。

 ないよ。王様が生き残るなんて。

 王家なんて噛ませ犬。

 データは出ているんだ。

 それが歴史だ。

 あー。

 うん。

 そんなこと言われてもな。

 はー。

 いや、別に。

 興味ないし。

 うん。

 はあ。

 いやー。

 ボク、つまんない作品のアンチなんだよ。

 好きな作品はとことん好きだけど。

 アンチスレ?

 いや、ネットって時間の無駄だし。

 本読みたい。

 うん。

 ネットするくらいなら本読みたいんだよな。ボク。


 +


 あー。

 どうしようもないと思うよ。

 別に。

 人生なんてそんなもの。

 大御所気取ってるのが悪い。

 芸能人だって使い捨て。

 会社が生き残るのが大事。

 社員だって使い捨てだけどね。

 うん。

 別に?

 それでいいよ。

 皆、必死になるから。

 いいかい。

 労働者には鞭が必要だ。


 +


 うーん。

 あー。

 重ねゲームやる?

 ピンポイント×ピンポイント。

「ワンクッション×ワンクッション」

 朝顔×朝顔。

「テレカ×テレカ」

 野菊×野菊。

「言い換え×言い換え」

 春巻き×春巻き。

「センター×センター」

 腕組み×腕組み。

「暇ですね」

 まったくだ。

 ボクらは何をして過ごせばいいんだろう。

 あんなに友達を失って。

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