20××,07,××

 そうそう、これを書いているのは、もし俺らが有名になったら使えそうかなってことと、曲作りに使えるかもってことが理由。まあつまり自己満なんだよね。     

 たまたま家のどこかで落としちゃって読まれたりしたら恥ずかしいかもと思ったけど、スマホより紙の方が見返したくなるよな。


 まあそんな前置きはいいとして、蒼が少し大きくなってきた時のことを書こうかな。

 蒼は、これまで感じた感情の中で<一番大きな可愛い>を教えてくれた存在だったと言っていい。発する一音一音が、綺麗で可愛い。聴き逃したくない、と思った。昔から歌うことが好きだったから、いつか一緒に歌えるのが楽しみだなぁなんて思ってた。


 ある日、蒼を膝に抱えながら子守唄を歌ってたんだ。母さんが好きな歌。毛布に一緒に包まって、蒼のお腹をぽんぽんしながら歌ったんだ。そしたら自分まで眠くなってきて、そのまま目を瞑った。

 少しして、バシバシ叩かれている感覚があって重い瞼を持ち上げたら、蒼が

「あ〜、あ〜〜」

って叩きながら声を出してたんだ。もしかして俺のマネをしてくれたのかな?って思ったらものすごく愛おしくて、幸せで抱きしめちゃったよね。

 思い出しただけで、愛おしい気持ちが溢れてきちゃうなぁ……。

「なんかニヤニヤしてる……。」

 夕飯ができたよ、と呼びにきた蒼は声も低くなって背も高くなったけど、相変わらず可愛い。


 今日はこんなところかな。

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