第5話 Alptraum

 異世界に転生して4日。


 夜に潜む影。僕は、ゴブリンを狩る暗殺者。気配を消しゴブリンの背後を摂る。


 魔術使うと、バレるので、棍棒で叩く。


 力を込め。ゴブリンの背後を取り、棍棒を振り下ろす。これを繰り返して撃破していく。


「ギュァッ!?」、気づいた時には遅い。12匹目撃破。


 ん?あのゴブリン、ほかのゴブリンと違う。ローブを羽織っているし、杖も持っている。


 種族名:小鬼術士シャーマン:渡り:魔獣

 スキル

 毒知識 指揮 杖術 戦杖術 火魔術 魔力操作

 装備

 割れた認定の杖 毛皮のローブ


 小鬼術士シャーマンだと?、あのゴブリンは見たことがないな。んー、どういうことだ?。


 僕が変えたこと言えば、遺跡周辺の魔獣を倒し、自信もついてきたので、行動範囲を広げたことくらい。


 火魔術?、てことは。あの小鬼術士シャーマンは、魔術を使えるってことだよな?厄介だな。


 僕は、足音立てないように高速で小鬼術士シャーマンの後ろへと走り。棍棒で叩く!。


「ギュヒャァ!?」、バレた。一撃では倒せないか。だが遅い。僕はもう一度、棍棒を振り下ろす。


 小鬼術士シャーマンを倒す。


 ゴブリンが逃げていく。逃げたゴブリンの後を追いかけると、ゴブリンは洞窟の中に入っていった。


 洞窟の中からは異様な雰囲気が漂っている。どうするか、僕は考えた末、中に入ることに決めた。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 中に入って1時間ほど。広い通路に出た。


 そのまま進んでみる。すると、角を曲がった先に広い部屋があった。奥行きは20メートル以上はあるだろう。天井も、15メートル近い。


 その広場を埋め尽くすゴブリン、ゴブリン、ゴブリン。50匹はいるんじゃないか?。慌てふためいている。


 逃げたゴブリンが報告したのか。


 そして、異様な雰囲気の正体は、広場に入ってすぐにわかった。顔にはたくさんの傷、体格も他のゴブリンに比べ2倍近い。


 種族名:小鬼王ロード:邪真:魔獣

 スキル

 威圧 剣術 棍棒術 指揮 士気向上 覇気

 装備

 粗鉄の大剣 粗鉄の鎧 木の盾 革の腰巻


 ゴブリンの王様か。他のゴブリンとは、比べ物にならない程のステータス。小鬼王ロード、できるのなら会いたくはなかったな。


 僕の額に、冷や汗が垂れる。


「やってやろーじゃないか!」、僕は曲がり角から飛び出すと、小鬼王ロードに向かって高速で走る。


 僕は、小鬼王ロードの周りに集まるゴブリンの間を抜け、小鬼王ロードに到達する。


 腕に力を込め。僕は小鬼王の頭に向かって棍棒を叩きつける。


 名付けて、壊沈撃カイシンゲキ


 小鬼王ロードの頭は潰れ、小鬼王ロードの体はゆっくりと倒れた。


 広場を支配する、一瞬の静寂。


 そして、ゴブリンたちの悲鳴と共に、怒声とも思える声が、ドォォと湧き上がる。


 統率者がいなくなれば、この混乱を鎮める者はいない。集団としての優位性を失ったゴブリンたちは恐慌という混乱に押しつぶされ互いに殺し合う。


「これが、集団の欠点か·····」


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