第四十六話 水着ショッピング

変わる日常と、変わらない日常の中、夏も近づく六月のある日


私たちはショッピングモールに来ていた


目的は水着の購入


そう・・・夏!

夏と言えば、プールに海!!

恋人になった周平との初めての夏!!!


というわけで私の周平専用水着を買いに来ましたよ


一瞬スクール水着でもいいかな・・・周平そっちの方がよかったりして・・・なんて不埒な考えも浮かぶが

やはりおしゃれでかわいい水着を見てもらいたい


「ねぇ?どんな水着着て欲しい?」

「やっぱりビキニ?」

「それともワンピース?」

「まさかのスク水?」


周平が『スク水』にピクリと反応する・・・

そうですか・・・

やっぱりそこですか?


「えっ?そうなの・・・?」


「いや・・・違う・・・こともないけど・・・違う・・・」


周平の返事がしどろもどろ


「つまりはそれも見たいってこと・・・?」


返事がない・・・

それはつまり肯定の意・・・


「まあ・・・そのご意見・・・心には止めとくけど・・・」


周平が残念そう・・・


「じゃあ、今度お家の中で着て見せてあげる!」


周平の顔が輝いた・・・


「もう・・・」


でも彼の好みを理解してあげるのも彼女の務め!


「何なら今日帰って時間があったら着てあげようか?」


周平の頭が見たことない速度で上下に動いて何度もうなづく


こんなにするまで好きなんだ・・・スク水

着てあげたら大興奮して襲われたりして・・・

考えただけでジュワってなる・・・

やばい・・・


確かにうちの学校のスク水

結構近隣では有名な濃紺一色じゃなく肩紐からサイドが空色のデザインでスク水らしくないのがいいんだけど

こんなに食いつくのかよ!


今日は周平好みのかわいいくてエロい水着を選んでもらって

プールや海で周平に見せつけようと思ってるのに


周平の変な性癖が露わになったよ・・・


でも愛する彼氏のささやかな性癖に挫けない


「で、ビキニとワンピだったらどっちがいい?」


周平は迷わず

「ビキニ!」


はい・・・判りやすいですね

早速その売り場に向かう


デザインや色を周平に選んでもらって、サイズSでいったん試着してみることにして

「周平が選んで?」

と言ってみる・・・が・・・


周平がどぎまぎしてなかなか選んでくれない

目が泳いでるよ・・・


どうやら恥ずかしくって手に取れないし、見るのも満足にできないみたい

仕方ないので、私が手に取って見せてみることにした


試しに普通のビキニじゃなくタンキニを見せてみる


「これなんてどう?最近流行りのタンキニっていうのよ?」


明らかに落胆しているよ・・・

だから選んでって言ってるのに・・・


でもそれで吹っ切れたのか


「これなんかどう?」


てちゃんと聞いてきた


手に持ってるのは肌露出の大きい白い三角ビキニ

ショーツが両サイド紐でちょうちょ結びのかわいいの

ブラが背中と首両方で紐のちょうちょ結び


「うん、周平が選んでくれたのならこれがいい!」


「よかったぁ~・・・でも・・・これをつけたサチがほかの男にじろじろ見られるのは嫌かな・・・」

なにその独占欲つよつよ発言・・・


「周平、ちょっとそれ持って待ってて」


「えっ?ちょ・・・!?」


真っ赤になって水着売り場のど真ん中で白い三角ビキニ持った周平を置いて

私はあわてて薄いベージュのインナーショーツを手に取るとレジにダッシュする


そんな私たちのやり取りを見ていた店員さんがすぐさま会計をしてくれて

すぐに周平の元に戻ると


白三角ビキニを受け取って試着室へ・・・


数分後


試着室のカーテンを少し開けて顔だけ出すと周平は試着室の前でそわそわしてる


「周平・・・こっち来て・・・」

「はい!」

と言ってカーテンを少し開いて周平にだけ見えるように見せる


「奇麗・・・」


「なにそれ・・・そんな・・・絶句するなんて・・・」

「ねえ・・・もっと近寄って・・・」

周平が試着室の中にほぼ入りかけると抱きつく


「うれしい・・・」

「ねえ・・・似合ってる?」


「うん・・・すごく奇麗・・・」

顔を離して見つめあう


周平の手が私の背中の素肌の上をなでるように抱きしめ返してくれる

背筋に電気の走るような快感が駆け抜けていく


目がトロンとなって甘えたい気分が高まり

自然と目を閉じて・・・


~~~~~~~~~

次回は「水着着せ替えショー」です

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