第30話





「愛梨、朝ご飯出来たけど起きれる?」


「……んー、あと5分」


「分かった。じゃあ5分後にまた起こしに来るね」


寝惚けた私は起こしに来てくれた彼方に返事を返しながら再び眠りに落ちた。


そして脳内感覚で1分も経たない頃にまた起こされ彼に手を引いてもらいながらリビングに来てソファに座った。


私がボーッとテレビを眺めていると、その間に彼方は朝ご飯を用意してくれる。

後から起きてきたお父さんとお母さん、舞菜と一緒になって食卓についてご飯を食べる。


朝食を食べ終わると舞菜は全身全霊といった様子で彼方に甘えながら朝の準備をしていた。

というかされていた。


私とは正反対で素直過ぎるくらいに素直な舞菜は、素直じゃなくて二人きりの時にしか彼方への気持ちを表に出さない、そんな私に見せつけるかの如く普段から家の中で彼方にべったりだった。


──彼方は私の彼氏だってのに。


舞菜は幼いながらに彼方への好意を抱いているようで、行動の端々にその片鱗が見て取れたし、そのせいかたまに私に対して露骨に嫌な態度を取ることもある。


誰に似たのか、そんな風に育った舞菜に彼方が好感を持っているのも知っていたので、私はそれを少しだけ悔しく思っていた。


私と彼方は大学に通う道すがら舞菜を小学校まで連れて行くのが日課になっていて、舞菜は彼方と手を繋いで通学路を歩ける事に幸福感のような物を感じているようだった。


そこでの私の役目は、小学校に到着しても名残惜しそうになかなか彼方から手を離そうとしない舞菜を彼から引き剥がす事だった。


私は嬉々として嫌がる舞菜を引き剥がし、彼方の左手を取ると今にも泣きそうな顔をする舞菜を見送った。


悔しそうにしながら小学校の門を潜る舞菜と、ようやく彼方と二人きりになれたと喜ぶ私と。

私達姉妹のそんなやり取りに毎日毎日付き合わされる彼方にはきっと気苦労を掛けているのだろうなと、労うつもりで私はいつも握った彼方の左手に口付けをする。


「愛梨さ。気持ちは分からなくはないけど、もう少し舞菜と仲良くしなよ」


「だってあいつ隙あらば彼方の事取ろうとするもん。それに私と違って甘え上手だし……、いつか本当に彼方を取られちゃいそうで不安になるっていうか……」


私と舞菜は仲が悪いわけではないけど、性格的にも真反対な部分が多くて、なんというか、合わない。

それなのに同じ相手に好意を寄せているので、必然的に衝突してしまう。


「──そう思うんだったら愛梨ももう少し素直でいてくれたら、僕としては助かるんだけどな」


「…………。善処します」


「それ、一般的にはやらない人が言うやつだから」


そう言って彼方は溜め息を吐きながら愚痴を零した。


私としては頑張っているつもりだけど、どうしても意地なってしまって、遠回しにしか気持ちを伝えられない事が多い。


彼方はそんな私の言葉を全て理解して拾ってくれるからまだいいけど、まだ幼い舞菜は言わずもがな、大学でも人と揉めることも多くて、その度に彼方が仲裁に入ってくれたりと彼には迷惑掛け通しだった。


中高時代に比べたら人と衝突する事は減ったけど、それでも未だに揉めることはあって。


彼方は『正義感が強いのは愛梨の良いとこだよ』なんて褒めてくれるけど、彼がいないと暴走してしまう癖は本当に早めに治したいとは思っている。


「じゃあ僕はこっちだから。また何かあったら連絡して」


「……うん、また」


大学に着いて、それぞれ違う学部の講義を受けるために別の方向へと行く彼との別れ道。

握っていた手が離れ、向き合う彼に喪失感じみた物を感じながら私は別れの言葉を口にする。


「──愛梨、この瞬間だけはいつも舞菜とそっくりの顔する」


お母さん似の顔をした私とお父さんに似た顔をした舞菜。全然似てないと定評のある私達の顔を日常的に見ているはずの彼方がそんなことを言う。


そんなに私は今、悲痛そうに顔を歪めているのだろうか。


「大丈夫だって。またすぐに会えるから。お昼だって一緒に食べるんだし、同じ家で暮らしてるんだから」


そう言って彼方は私の頬に触れながら、詫びしい顔をする私を慰める。


「……でも二人っきりでいられるのはこの時だけじゃん」


「そっか、それもそうだね」


彼方はそう言って納得してみせてから顎に手を当てながら「うーん」と頭を悩ませた。

私はそんな彼を見つめながらただただ返事を待った。


「──んー、そうだ。それなら今度二人で何処か遊びに行こっか。あ、遊びに行くって言ってもゆっくり出来る場所に、だけどね。僕はほら、歩き回るのとかあんまり得意じゃないし、それに身体もそんな強くないしね」


「……うん。行く。行きたい」


「決まり。それじゃ、その日を目一杯楽しむために今は大学生活頑張ろ?」


「……うん、頑張る」


彼に頭を撫でられながら、今度こそお別れの時間。

私は寂寥感に苛まれつつ、手を振って彼を見送った。




「わたしも行きたい!」


数日経ったある日、二人で出掛けようとした私達を見て舞菜が騒いだ。

何となくこうなる気はしていたから彼方と一緒に出掛ける日程の調整はしたつもりだったんだけど、どうも失敗してしまったみたいだ。


「舞菜、わがまま言わないの」


お母さんがそう言って叱ってくれたけど、それは火に油を注ぐような物だった。


「お姉ちゃんだけずるい!わたしもかなくんと一緒がいい!」


地団駄を踏んで騒ぎ立てる舞菜の姿を見て彼方は何度か私に目配せをしてきた。


私は溜め息を吐き、一度部屋に戻った。

そして久しぶりのデートだったからと気合いを入れて着飾ったそれらを全て剥ぎ取って普段着に着替え直した。


舞菜が言い出すと聞かないのも、彼方が彼女の押しに弱いのも、こうなってしまったら彼が純粋に二人の時間を楽しめなくなるって事も分かっている。


だから惜しくはあるけど、今日は諦めて二人きりで出掛けるのはまた次の機会にしよう。

そう決めて部屋から出た私は舞菜の手を取った。


「いいよ。舞菜も一緒に行こ」


お母さんに何か言われたのか、舞菜は『お姉ちゃん、ごめんなさい』と謝ってきた。

目元に溜まっていた雫を指で拭ってあげながらもう片方の手で舞菜の頭を撫でてあげた。


「……愛梨、ごめんね」


「いいよ。また彼方と話して次を考えるから」


「そっか、ありがと。舞菜のこと、よろしくね」


「うん。任された」


そう言って私は舞菜の手を握って家を出た。


目的地は変えず、元々行く予定だったカフェだったり書店だったりを巡って、通りすがったバッティングセンターにも寄って、彼方と舞菜と充実した時間を過ごした。


舞菜は彼方と手を繋ぎながらご満悦といった様子で、私はそんな二人を後ろから見守る形で帰り道を歩いていた。


すると不意に彼方に手を握られた。


「愛梨も一緒に、ね?」


私が舞菜に遠慮してた事に気がついて気を回してくれたらしい。

私は照れながらも彼方のその左手をギュッと握った。


右側には舞菜がいて、左側には私がいて。彼方は正に両手に花とでも形容出来そうな状態で私達姉妹と手を繋ぎながら歩いてくれた。

隣を歩く舞菜も彼方も幸せそうで、私はそんな二人の顔を見て微笑むのだった。


──まあ、舞菜に彼方を渡すつもりなんてこれっぽっちも無いけどね。


仲良く帰宅した私達をお母さんが嬉しそうに出迎えてくれて、お父さんが私の頭をガシガシと撫でてくれた。




後日、日を改めて彼方と二人で出掛けた。


その日にした恋人らしい事と言えば恋人繋ぎをして街中を歩き回ったり、目立たない場所でキスをしたり。

流石にそれ以上の事はその日はしなかったし出来なかったけど大学での生活の疲れを取る羽休めには十分だった。


自由に運動が出来るアミューズメント施設で一緒にバスケをしたりバレーをしたり、ゲームセンターで遊んだりして充実した一日を過ごした。


私ほど体力の無い彼方はヘトヘトになりながらも私に付き合ってくれて、その後に寄った喫茶店や書店でリラックスしていた。

身体を動かすのが好きな私にとってはむず痒くなるような空間だけど、静かに本を読む彼方の姿は見ていて飽きないので不思議と退屈はしなかった。


『朝まで帰ってこないと思ってた』なんてデリカシーに欠ける発言と共にお父さんに出迎えられ、家に上がって一応我慢をしてくれたらしい舞菜を褒めながら、私は自室に入った。


久しぶりの二人の時間で、幸福感に満たされた私は気づけば眠ってしまっていたようで、翌朝彼方に起こされるまでぐっすりだった。


目を覚ました私は彼方が用意してくれた浴槽に浸かりながら、昨日の一日を思い出してはだらしない表情かおをし、そんな姿をお母さんに見られて冷やかされたりもした。

お母さんに頼まれてついでに浴室を掃除して、洗濯物を手伝って。

そんなこんなで気づけばお昼の時間となっていた。


先日の事もあって、少しは遠慮するようになったかと思えば相変わらず舞菜は当たり前のように彼方の膝の上に座って、ソファの上で彼と一緒にテレビを見ていた。

昼ご飯を準備するお母さんの手伝いをしながらそんな二人の姿を私は怪訝な表情で眺めてしまって。

そんな私に気づいたお母さんが気を遣って舞菜に声を掛けてくれて、舞菜も一緒になってご飯の準備をした。


そして食後にはまた家の中で舞菜と彼方の取り合いをして、姉妹仲良くお母さんに怒られて、お父さんに笑われて。


そんな日々が楽しくて、愛おしくて──。




>


目を覚ました私は涙や鼻水といった体液にまみれて汚れてしまった顔を拭いながら部屋を出て彼方の姿を探した。

けれど何処にも見当たらなくて、リビングへ行くとキッチンに立つ彼方がいて。


「おはよう」


そう言って抱き着いてみると、彼方は私を引き剥がして顔を真っ赤にしていた。

昨日まで当たり前に受け入れてくれてたのに、どうして。


私は抗議の声を上げながら少しずつ違和感に気づいていった。


シンクに反射する自分の姿と、私が彼方だと思ったその少年の顔。どれも少しずつ違っていて、そして昨日よりも幼く見えた。


目が覚めてから時間が経ったことでしっかりと脳が覚醒して、そこでようやく私は現実へと帰還した。


目の前にいる少年は彼方じゃなくて吉野で、私はまだ中学2年生。

舞菜はまだ1歳半だし、お母さんもお父さんもまだ若いまま。


そして彼方は、今は此処ここにも何処どこにもいない。


自分の脳に刻まれた記憶が寝ている間に見ていた夢だったと気づいて、喪失感と共に落胆して。

そんな流れで言わなくていい事を口にして吉野を傷つけてしまった。


私はこれまで吉野が彼方と似ているだなんて、思ってはいても決して口にはすまいとしてきた。


だってそれは私と一緒に居てくれている吉野に失礼だと思っていたから。

なにより、私が吉野に彼方の面影を重ねているなんて事を知られたくなかったから。


吉野への罪悪感と自責の念が溢れてきて涙が止まらなくなった。そんな私をお母さんが慰めてくれたけど、気は晴れなかった。


その後しばらくして私は止めるお母さんを振り切り、楓奏を連れて吉野を探すために外に出た。


家から出てみるとそこには夢で見た物と全く同じ物が拡がっていて、戸惑うばかりだった。

間違い探しをするように目に映る風景を見渡す。


『彼方と一緒に歩いた道』、『彼方と一緒に訪れたお店』、『彼方と一緒に見た風景』、『彼方と一緒に聞いた音』


全てが感じ慣れた物のはずなのに、『彼方と一緒』、その一点が不足しているだけで酷く不愉快に思えてしまう。


夢と現実の境界があやふやで浮遊感のような物を感じて酔ってしまって、気持ちが悪くなった。

込み上げてくる嘔吐感を堪えながら私はゆったりと歩みを進めていた。


途中気分の悪さも相まって腹痛を覚えて蹲ってしまった私は、楓奏に支えてもらいながら彼女と一緒に通り掛かった公園のベンチに腰掛けた。


喪失感に苛まれるそんな私の姿を見て楓奏がポツリポツリと自分語りをしてくれた。


楓奏にも幼い頃に大切に思っていた幼馴染みがいて、ある日を境にその子と会えなくなったのだと、そう話してくれて。

彼女が私と似たような境遇だったと知ってほんの少しだけ気持ちが軽くなって。


帰る道中私は自然と楓奏に幼い頃の彼方と私の話を語って聞かせていた。




ある日の朝、目を覚ますと隣で楓奏が泣いていた。

慰めながら話を訊いてみると、眠っている間に数日前の私と同じようにいなくなった幼馴染みとの幸せな日常を夢見たらしい。


いつもは何処か飄々とした様子の楓奏はこんなで、吉野はまだ帰ってきてなくて。

こんな状況になって私は久しぶりの孤独感を覚えてまた泣いてしまいそうになっていた。


もし、このまま吉野が帰ってこなかったら──。


そんな事を考えてリビングのソファの上で蹲っている時に玄関のベルが鳴った。

慌てて玄関に行き扉を開けると、そこにはお父さんと、それから吉野が立っていた。

私は吉野に抱き着いて何度も何度も謝った。


「愛梨の『あれ』は少し気に障ったし悔しい気持ちが無いでもなかったけど、別にそれだけで絶縁とか考えるほど、俺の中のお前は軽くないから」


そう言って吉野が弁明してくれて。

彼の気持ちもそうだけど、それよりなにより帰ってきてくれた事が本当に嬉しくて、私は涙を流しながら自然と笑顔を浮かべてしまった。


少し前まで辛そうにしていた楓奏も、吉野が帰ってきた事で僅かながら元気を取り戻しているように見えて、私は心の底から安堵していた。




「──なるほどな。幼馴染みがいなくなってから何をするにもモチベーションが続かない、か」


夏休み終盤に課題が終わらない楓奏が集中力が続かない理由を吉野に説明していた。

吉野は「またそれか……」なんて呟きながら溜め息を吐いていた。


「吉野は知ってるかどうか分かんないけどさ、私の幼馴染み──、『ヒナ』と吉野って従兄弟同士らしくて、その絡みでまだ保育園に通ってた頃に私は吉野と会った事あったんだよ」


「……へえ、そうだったのか。もし親戚と会う機会があったんだとしたら、それはきっとお盆のお母さんの墓参りだったんだろうな。俺それ以外は基本的に家で生活するように親父に言われてたし」


吉野と楓奏にそんな繋がりがあったなんて知らなくて、驚いてしまう。

もしかしたら、彼方にも何かしらの吉野との繋がりがあったりするんだろうか。

そんな事を邪推したくなる。


私は一度頭を振って頭の中の思考を振り払って、再び二人の話に耳を傾けた。


「──でね。ヒナのお母さんが吉野の叔母さんで吉野のお母さんの妹さんってわけで。だからかな、やっぱなんとなくだけど吉野はヒナと似た部分があったりして、私は吉野の顔見てると元気もらう事が多くて」


「……へえ」


楓奏が吉野の顔を見ながら楽しそうにしていて、私はなんだかモヤモヤした気持ちを抱えながらそんな二人から一度目を逸らして。

不意に吉野の方を見るとこちらを見ていた彼と目線が絡み合ってしまって、慌てて再び目を逸らして。


思い返してみると楓奏が吉野に言っていた事は私も思っていた事で、それを吉野にストレートに伝えている楓奏に感心すると共に、素直に気持ちを伝えられない自分を悔しく思った。


吉野は楓奏と話しながら何やら筆を走らせていて、隣から覗き込んでみるとそれは中学生になる直前の課題を片付ける為に吉野が作ってくれたアドバイスメモと同様の物だった。

楓奏の課題の残量と夏休みの残日数的に答えを写す方法が最適だと考えたんだろう。


吉野がメモを用意して、過去に実際に試した私の経験談を聞かせて、そんな苦労の甲斐もあって楓奏は何とか夏休み中に課題を全て終わる事が出来た。




>


三人で過ごした夏休みが終わり、二学期が始まった。

中学二年生の二学期は行事が盛り沢山で、それを考えながら少しウキウキとした気持ちで始業式の日私は登校していた。


なにより楽しみなのは一ヶ月後に開催される体育祭。


元々この中部中学校では体育祭は春に行われていたのだが、件の学校改革で秋季開催が常となったようだ。


始業式の翌日からの試験期間が終わると、早速といった感じで組分けが行われた。

最初からこの中部中生だった人達も元青中生だった私達転校組もごちゃ混ぜになって組分けが行われる。


つまり、吉野や楓奏と別々の組になる可能性だってあるわけで──。


「俺白組だった」


「私も白だった!」


「私は赤組」


三人で自分の組を言い合って、吉野と楓奏は白組、私は赤組に振り分けられていると分かった。

二人と同じ組じゃないのは少し寂しく思えたけど、それが少し嬉しくも思えて。

私は体育祭までのこの一ヶ月を全力で楽しもうと心に決めた。




「──ほら早速今日の放課後、体育祭の練習するよ。組は違ってもクラス競技の時は一緒なんだから。三人でもちゃんと練習しとかないと」


「いやいや、愛梨のその体力についてこれる子、他にいないから」


「その体力をもっと勉学に回してくれたらな……。これきっと中間考査は絶望的だな……」


私を見て仲良く同時に溜め息を吐いた吉野と楓奏の二人のそんな様子に私は首を傾げてしまう。


「──だって体育祭だよ?学生の時にしか無い一大イベントだよ?全力出さなきゃ勿体なくない?」


私のその一言を聞いて、二人は顔を向き合わせてもう一度大きな溜め息を吐いたのだった。







>


私にとって ″邦枝 吉野″ は、 ″大原 彼方″ の代替品でしかないはずだった。




──大原 彼方。

出会った時には ″不知火 彼方″ で、いつからか ″大原 彼方″ になった男の子。


私の初めての友人で親友で幼馴染みで、ある時からは弟みたいな存在になって。幼い私の全てだった。そんなかけがえのない大事な人。


私の誕生日の前日に私と一緒に事故に遭って誘拐されてしまって。

そしてあの日から約2年半、行方知れずなままの私の想い人。


私は今もそんなあの子の事を想い続けている。




現在いま、私のそんな消化しきれない想いの矛先が ″邦枝 吉野″ に向けられてしまっていて。

だから ″邦枝 吉野″ の一挙手一投足に戸惑うこの感情も、彼の言葉に心乱されてしまうのも、きっとそれは全てが偽物で紛い物で、正しくなくて間違った感情なんだと思う。


だから私は吉野を想ってはいてもそれ以上は望まないし望んじゃいけないと、そう思っている。



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