第2話

姉は元々、解離性同一性障害という精神病を患っていた。解離性同一性障害とは自分の中にたくさんの自分では無い人格がいる。分かりやすく言うならば自分はアパートの大家さんでそのアパートに住んでいる人がほかの人格という感覚だ。人によって住人の多さは違うらしいのだが、姉はとても多い方だったと思う。ほかの人格に変われば、性格、字、好意を抱く性別どれもが変わってしまう、全くの別人となるのだ。その中でも特に入れ替わりの激しかった人格がいた。名前はれおという。糸偏の漢字だった気がしたがそこは置いておく。姉いわく双子の兄らしい、私にとっても兄という立場にあたる。よく「俺の妹。」と言われたものだ。

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