5
私は....馬鹿だ....
私には好きな人が居る、
北神雄一...血の繋がってない
クラスのいじめられっ子の私に
優しく接してくれた人...
母は女で1人で私を育ててくれた人、
母には少し感謝してるけど
酒癖が悪く私の事を
見ようともしてくれない
私が泣いて帰って来ても
怪我をして帰って来ても
心配なんてしてくれた事なんて
一度も無かった
でも雄一と秋姉は違った、
2人は私の事を
家族の様に思い優しくしてくれた
私は家を出て
秋姉の住むマンションで居候をしている、
大学も辞めて
今はスーパーでバイトを始めた
いつか1人で暮らせる用に
そして
雄一の誕生日プレゼントを
買うお金を貯めようと...
雄一に誕生日プレゼントに
あげようと思ったのは手袋、
昔プレゼントに
手編みのマフラーを作ったけど
裁縫が得意では無かったのもあり
凄くヘンテコなマフラーだったから
今回はブランド品の良いやつを購入した、
セールで安くなったタイミングで
買おうと決めてたから
誕生日には渡せなかったけど
誕生日プレゼントを雄一に届けようと
秋姉と一緒に
私は雄一の住むアパートに行った、
そこで私は見てしまった
雄一が知らない女と
雄一の部屋に入って行く姿を...
しかもその人は
雄一の事を名前で呼んでいた...
って事は...雄一の知り合い...
いや....彼女....
12月29日の昼
秋姉の家の客間用の部屋が
今の私の部屋だ、
そこで私は涙を流し疲れ
体操座りになり落ち込んでいた
玄関の閉まる音が聞こえ
買い物を終えた秋姉が帰ってきた、
秋姉は私の部屋を少し開け
私の顔を見て心配そうにしていた
「悠伊ちゃん....
今日おでんだけど食べれる?」
「・・・・ごめん秋姉・・
食欲無い・・・・」
「そっか...、
私が雄一に探り入れて来ようか?
多分何かあって
そうなっていただけだと思うし...
ごめん悠伊ちゃん...
デリカシー無さ過ぎたよね...」
秋姉はゆっくりと部屋のドアを閉めた、
ごめんね秋姉..
もう少しだけ1人にさせて..
何かの間違いかも知れない
事情が合って雄一は
あの女性を家に招いたのかも知れない、
誤解なら聞けば分かる
・・・・・・・・だけど
・・・怖い、
もしあの人が雄一の彼女か好きな人で
あの日の夜に
何かが合ったのだと知るのが
本当の事を知る勇気も
雄一に告白する勇気も私には無い、
だから誰かに先を越されて
雄一が
その人を好きになってもおかしくわない
自分の不甲斐無さに涙が溢れ
私はまた1人
暗い部屋の四隅で大粒の涙を流していた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます