第152話 闇落ちたちの襲撃
闇落ちした水牛の群れと対峙するショーカン。第5層の幻惑に気づき、一頭を仕留めて気がついた。
――――引き継ぎショーカン目線です。
一頭を仕留めて気がついた。
こいつらデカく見えるだけで実体は普通の水牛と変わらない。
見た目通りなら角をぶっ叩いた時点で、吹っ飛ばされたのは俺の方だ。
思い切りバスターソードを叩きつけて角の刺突が止められたのだから、なんとかなるかも知んない。
とはいえ普通の水牛もやばいんだが……(汗)
「問題は群れって事なんだよな……」
一頭がやられた事で群れはこちらに向きを変えた。
見た目通りではないにしてもあの集団に襲われれば、踏み殺されるか突き殺されるか、だ。
どこかに避難出来ないか? キョロキョロしていると上から声がする。
「……カンッ、ショーカンってばっ」
声がする方向を見ると、10メートルくらい先に二階建てくらいの岩が見えた。その天辺から盛んにレオが手招きしてる。
「何やってんだよレオ!?」
「早くっ、ここなら連中も届かない」
てっきり第4層へ逃げたと思っていた。
だが、俺が向かって行った時に避難場所を探してくれたんだろう。
「いいから早くっ」
レオの声に弾かれるように駆け出すと闇落ちたちの咆哮が響き渡った。
「「ブモォォォ――」」
ドドドッと背後で地響きがしてやばい気配が迫って来る。全速力で駆けながら、岩に飛びついた。
「ふんなぁぁぁ――っ」
『アップグレードの制御を解放します』
刹那の間にアナウンスが頭の中に響いたかと思うと、不思議なことが起こる。
目の前の景色がゆっくりと流れて岩が迫ってくる。その岩肌を踏み台に上へと体を持っていくと、2ステップで天頂まで辿り着き、後ろを振り返った。
「「ブモォォォ――」」
さながら小山のような一団が岩の下に集まってくる。
やがてその中の一頭が前脚で地を掻くと「ブモォォォ――ッ」と雄叫びを上げた。
勢いをつけて巨岩に体を打ちつける。
その度にドォンと足元が揺さぶられ、とても立ってはいられない。ここから振り落とす気だ。
「ショーカンッ」
レオが怯えている。
「心配すんな、そう何回も出来やしない」
ところがまた別の闇落ちが進み出ると
なんか手はないか……?
『在庫システムオープン!』
これまで仕留めた獲物の一覧が出てくる。
「あった……これだ」
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