第131話 冒険者ランクのこと2
俺はいま、下水道の清掃をやりすぎたせいで
「こちらは良くても周りはどうよ?」
貢献した年数を無視して、役職と引き換えにヘッドハンティングされたみたいでなんか座りが悪い。いや、正直言って受けたくないんだわぁ……。
「ほんっと研修聞いてねぇな?! 年数なんざ関係ねぇ、
例えば薬草採りだ。安全で準備も装備品も標準的、買い取り料の単価は安いが量で金は稼げるから人気が高いがポイントは1。
昇格ポイントはEランクで累計1200P、Dランクなら4000Pだ。自然、薬草採りばかりしていられねぇ。
危険な仕事は高ランクにしか受けられないから、若造が無茶しないように安全弁の役割にもなっている」
ちなみにDランクの累積の納品金額は1人金貨200枚分(日本円で2,000万円)らしい。
今回俺が
実はまだまだ在庫はあるのだが、金貨700枚分(日本円で7,000万円)相当の納品になったため買い取りを拒否された。
パーティーでの納品でも二人でDランクどころか、Cランクの納品金額になったんだそうだ。
レオは見習いで俺は登録すらしていなかったから、ポイントがつかず、ミランダが掛け合ってくれて登録と同時にFランクへしてもらったらしい。
「風当たりが強くなりそうだな」
「だろう……? やっかまれること間違いなしだ。ミランダが裏で手を回しただの、
そこでどうだ? と、書類の束をトンッと叩く。
「これを引き受ける奴は少ない。だからポイントを高くつけた――理由になるだろう? それでもやっかむやつがいたら、そいつにやらせるから問題ねぇ」
どう思うミランダ? と窺い見ると
「ごめんね、私は
と言いやがる。
「まぁ、私としては戻ってくる間に二人がランクアップしてくれてた方が、パーティーとしてはありがたいな」
レオを見ると全く問題無さそうだ。
「私はミランダさんの弟子のつもり。一緒に動けるようになっていなきゃスタートも切れないもの」
とまっすぐに見返してくる。
俺氏。嫌すぎて泣きそうなんですが。
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