第62話 レオとレベルアップ
「その魔道士になるってのが、レオの夢なのかい?」
しばらくポカンとしていたがコクリと少女は頷いた。
「じゃあ、俺は応援しなくちゃな。
「なん……なんでそこまで?」
「なんでって何さ?」
「側から見れば、たまたま
「そりゃ打算もあるよ? 支援する事で俺はレオから信頼されれば進化できるかも知れないし、人間として蘇れるかも知れない。
レオは俺が支援をすれば夢を叶えることができるかも知れない。悪い話じゃないだろ?」
これじゃ納得できないか? と聞くとフルフルと首を振る。
「じゃあこれから先の予定なんだが――その前に魔道士になるにはどうしたらなれる?」
「魔臓器を作るのが第一歩だよ。おかげで魔臓器はできたみたいだけど、次は魔術を学ぶために魔道士に弟子入りするか、高い学費を払って学園に入るかだね」
「魔道士に弟子入りはできないのか?」
「よっぽど伝手がないと無理かな」
「そっかぁ……。魔物を狩りまくって金を貯めて学園に入るのが現実的か」
そだね、と言ってレオは少し困った顔をしてる。
「どうした?」
「学園に入るためにはお金だけじゃダメなんだ。試験がある。アナトリア言語とか算学とか生物学だとか、世界の基礎的なことがわかってなくちゃ術式を理解できないらしくてーーー」
おうふ……俺の苦手分野じゃねぇか?
アナトリア言語とか何なん? 算学が数学ならお約束で知識チートができそうだが。
「そのお勉強はどこで教えてくれるん?」
「簡単な生活魔法程度までなら、教会に寄付をすることで教えてもらえる。でも、私らのような貧乏人は無理」
やれやれ、
だが教会に行くことで先が見えそうだ。
あとは金がいくらかかるか、はその時に聞き出せれば良い。レオが生活をしながらでも叶う金額なのか、とかも。
「よし、方向は決まった。そうとなりゃ、早くこの
あとビル・スメルゲイドとかのレオを置き去りにしたクソ野郎にも、きっちり
そう決意して拳を握り込んだ時、レオが額に手を当てて顔を顰めた。
「いっ痛ぁ」
レオの緑色の模様が輝き出し、俺の頭の中に例のアナウンスが響き渡った。
『レベルアップしました』
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