異世界記憶喪失記

@hamato

1、アルカディア帝国

剣と槍が交じり合い、戦士たちの叫び声とともに轟く戦いの轟音。戦士たちは剣を交え、弓兵は敵陣に矢を放ち続ける。槍を携えた兵士たちは突撃し、戦場は混沌とした激闘の渦に巻き込まれていく。


「俺についてこいぃぃぃぃ!!!」


一人の男が声を上げると、戦士たちもそれに応える。この日、一人の男が民のために立ち上がった。


**************************************


アルカディア帝国は歴史上類を見ない巨大国家。国王エルドリック・アルカディアは僅かな年月で小国だったアルカディアを巨大国家に押し上げた。彼は戦略的な同盟を築き、隣接する領土を見事に併合し、同時に戦力を着実に養成していった。


その過程で生まれたのが「レイヴン帝国騎士団」。この騎士団は一人で多大な戦力となり、その存在は広く恐れられた。


エルドリックの勢いは併合だけでは止まらず他国の領土へと進軍。レイヴン帝国騎士団率いるアルカディアは留まることを知らず、戦争はいろいろな国を巻き込んで激化していく。激しい戦闘が繰り広げられ、建物は炎上し、市民は避難のために国を去っていく。戦火は帝国の遠く離れた国にも及んだ。


帝国内部ではエルドリックの統治に対する不信感が日増しに強まっていた。強引に他国を併合する一方で内政においても厳格な法令と重税を課すエルドリックに対し、人々の不満は高まり、帝国の統治に対する不信感が爆発的な形で現れた。広場には民衆の怒号が轟き、自由を求める声が絶えず響き渡った。


民衆の不満の高まりによりレイヴン帝国騎士団の団長は帝国に反旗を翻し反乱を起こした。弱き民の声や独裁的な王に従えなかったことから、騎士団は団長に従い兵を連れて帝国の中心地に進軍した。


帝国はレイヴン帝国騎士団によって大敗を喫し、そして帝国は魔法という力を作り出した。その効果は恐るべきもので、特に敵対勢力や反乱分子に対しては破壊的な魔法が使われ、その威力は広く知れ渡っていた。レイヴン帝国騎士団はその魔法によって追い返された。


体制を立て直そうとしたレイヴン騎士団団長は裏切りにあい怪我を負った。反乱はレイヴン騎士団の敗北に終わり、帝国はますます厳しい統治になりつつあり、市民たちは暗い影に怯えつつも、反抗の意志を秘めていた。


このような状況の中で、騎士団団長の行方が未だに不明であることが、帝国内での緊張感を高めていた。


帝国では危険人物として騎士団団長の捜索が続いたが彼は見つかることがなかった。









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