<亜白木の二面性> 

 同じクラスの生徒の退学とテストの疲れから、雨音理沙は図書館で眠ってしまっていた。扉が開き外から誰かが入ってくる。それと共に果実系の爽やかなにおいが図書館に広がる。そうすると彼は雨音の近くにより、こう告げた。


「よく成長してくれたね、君がもしまたつまずいた時はオレがバックアップしよう!なぜなら君は・・・・・・・・・・・オレの貴重な生徒に変わってくれたのだから、キミは自信をもっていい、上を目指せるようにしようじゃないか、君が望む限りはどこまでも……」 


 夕方の空、そんなものを眺めながら、雨音を抱えてから、図書室を後にする。そんなとこで寝てしまっては風邪をひくと思ったのか、保健室に持って行くことに………………。


「廊下に誰もいないなんて、その方楽でいいんだけどな~~~まあ、見られたとこでどうという事もないけどな!」


 そのまま他の教室を通り過ぎ、保健室に着くと中には舞島先生が何やら作業をしていた。


「失礼するぞ、彼女をそこのベッドで寝かせておきたいんだけど、いいか?」

「うわ~~~お姫様抱っこ、亜白木先生やる~~~~~!」

「茶化してないで、早くしてくれ、舞島先生」

「わかったよ、そのベット使ってくれていいから、ってそれよりもさあ、何かイメチェンした?その何て言うか全体的に………………」


 亜白木の姿は銀髪の緑眼に変わっており、亜白木と言われても全然わからない姿になっていた。


「ああ~~~そうなんだよね、まあこれが一様デフォかな?」

「え?っていう事はずっとその姿ずっと隠してるの、何かそれはもったいないな~~~」

「こっちからは分かんないんだが、確かに夕方らへんになると、色が変わって他の人間に見られるのも面倒だし、もし変わった時にこの特別に作ってもらったカラコンとかウィッグするようにしてるけど、まあ結構めんどくさいからな~~~だが、この格好だと目立って仕方ない、一様この学校の教師ってこともあるしな!」


「それになんか口調も変わってるし、どうしちゃったの、亜白木くん?まあ、僕好みになってくれるのはうれしいけど…………」


 そうすると、舞島に亜白木が説明する。

 ・医者から昼夜の移り変わりの時点で髪や目が光って見える蛍光のような体質があると言われているところ

 ・夜の時間帯になると人格が変わりやすくなること

 ・それを隠してでも生徒を成長させることに尽力していること



「それなら、こっちもいくらかのバックアップはさせてもらおうかな、いいもの見せてもらったおかげだし!」

「これは見せもんじゃない、オレはこの後用事があるから、帰るが雨音の事よろしくな!」

「お~~わかった、いってらっしゃい、亜白木くん!」

「あ~~~~~それと、てえ、出すんじゃねえぞ……………………わかってるよな?」

「どんだけ信用ないんだよ僕、じゃあね……………………あまりその姿、他の人に見られないようにしなよ~~~」


 それから数分経つと、雨音はベッドから這い上がった。


「はぁ~~~~はぁ~~~何あれどういう事?」

「あれ、今までの会話、聞かれちゃってた感じ………………ちょっと、ハズいんだけど」


 雨音の顔を見ると、真っ赤になっていた。


「もしかして、亜白木くんにさっき何かされた感じ?」


 そんな舞島の言葉を無視して、舞島に詰め寄る、ちょっとばかしオタクなところが出てしまったか?


「亜白木先生が、あんな口調でしかもリョクガン⁉ギンパツ⁉こうしてちゃいられない見に行かないと、ゔうっ!」


 そうすると舞島先生に捕まってしまい、再びベッドに寝かされる。


「だめだよ~~~~プライバシー的なものもあるし、第一雨音さんは今安静にしていないとまたばったり倒れちゃうよ?」


 そう言われると、想像した自分をみてまた恥ずかしくなり、顔を赤らめ

 てしまう。


「でも、もう時間が……………………」


 保健室の時計を見るともう、8時半を回っている。雨音理沙の場合だと親に心配される時間帯だ。


「もうちょっと、寝といてもらってもいいし、全然。親御さんには説明しとくから、そん時に迎えに来てもらえればいい、なんなら自分が送ってもいいよ~~~!」


「結構です………………………でも、ありがとうございます。先生のことちょっとは見直しました……………………ス~~ピ~~~」


 そう言うと、雨音はすぐにねてしまっていた。家に帰ってかっらは、メチャクチャに心配されたけど、体調もどうってことなかった。


「そう言えば、あんたの成績見た時びっくりしたわよ~~~これからも頑

 張りなさいよ、ママずっと見てるからね!」


 初めてそうほめられた気がして、心がフワッと温かくなる。このとき努力したことなかった自分に早くしろと言ってやりたかった。


 一方その頃、亜白木は密かに夜の街に顔を出している。




「オレは、生徒が手を差し伸べれば助け舟を出す。その関係が成り立って初めて、先生というものが適用されると思う。誰もが、トップに立てるわけじゃない。だが、それを考えても仕方がない。あいつらがオレを必要とした時にその手助けをしてやる。成長を止めるような事はオレには許されない…………………………………………………………教室という実験室で20個の原石をいろんな化学反応を使って宝石に変える…………………………要は自立した最高の人員に育てる、それがオレの役目だ…………………………そして、いずれはホームタウンへ……………………」 




 そう独り言をつぶやきながらバーに座って、次の生徒のリストを見る亜白木であった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

弱者は銀髪緑目の先生に惹かれてゆく 独路ヤップ @Yapy-moku2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ