レベル、ヤバイ。
図書館はとても広かった。天井が超高くてシャンデリアがぶら下がっている。
「おぉー!すごいね!本がいっぱいある!それにシャンデリアも!初めて見た!」
俺もあまり見たことがない。こんなにデカいのを見るとさすが異世界って感じがする。
「本はあるだろ、図書館なんだから。面白い本でも探そう」
といってもどこから手を付けよう。多すぎてわからん。
するとエルナが
「君はこの本を読みなよ!ちょっとは常識を身に着けるんだ。まったく君はどこから来たのか知らないけど信じられないほど常識に疎いからね」
...ありがたいけど、こいつに言われたくはない。
エルナが探してきた本はとても分厚かった。最初のページを開いてみるとなんか神がどうのこうのと書いてあった。かなり信仰心に篤いようだ。
しばらく読んでいると、レベルという項目にたどり着いた。
長いので要約すると、
敵を倒すと経験値が手に入る。経験値が一定値に達すると、レベルアップする。レベルアップするとスキルポイントが手に入る。スキルポイントを使ってユニークスキルやステータスをアップグレードできると。
レベルアップ...どこかで聞いたな...どこだっけ。
......あっ!あれだ!フェルノックを倒したときに耳にタコができるぐらい聞いたやつ!
そういえばあれからステータスを見ていない。
俺は急いでステータスを見てみた。すると...
「うぉっ!!!」
図書館にエルナと俺しかいなくて助かった。じゃないとみんなに睨まれていただろう。
そんなことより、レベル109!?なんじゃこりゃ。他の値もおかしなことになっている。体力値が1000以上とかふざけてる。全部ダンジョンに入る前の10倍ほどの値になってるじゃないか。
しばらくすると、俺の叫び声を聞きつけてエルナが駆けてきた。
「どうしたんだい!?なんか叫び声が聞こえたけど!?」
「エルナ...エルナのレベルは何だ?」
「レベル?えっと....21だけど。なんで?」
「レベル1から21までどのくらいかかった?」
「えっ?今日元々2だったのが、君がフェルノックを倒したから一気に19レベルも上がったんだよ。...そういえば、倒した本人はどのくらいになったんだい?40ぐらい?」
「...109だ」
それを聞いた彼女はしばらく立ち尽くしてから、
「...僕の聞き間違いかい?109って聞こえたんだけど...」
「いや、お前の耳は正常だ。俺は109って言った」
「......えっ、109なんてレベル僕初めて聞いたよ!?だって、109って、109だよ?」
何を言ってるんだこいつ。まあ、こんだけ驚くぐらいすごい数字なのだろう。
あ、
「スキルポイントって何に使うほうがいいんだ?エルナは何に使った?」
「......」
まだ固まってる。お~い、起きろー
「......。ん?なんて?ごめん、聞いてなかった」
「スキルポイント。何に使った?」
「スキルポイント?あぁ、あれはユニークスキルに使ったんだ!結構強くなるしね!」
ユニークスキルか。これ以上料理強化を強化したらどうなるんだ?
「君のことだから強化の仕方を知らないんだろう?仕方ない、教えてやろう!」
聞いてないが...まあいいや。ありがたく思おう。
「よぉし。ステップその一!まずはステータス画面を見て、ユニークスキルをポチッとする。そしたらなんか出てくるから、強化のところをポチッとする。これだけだ!」
ステップその一しかなかったんだが?二はどうした。
まあ、とりあえずやってみるか。
俺は言われた通りにやってみることにした。
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