主婦にお勧め?料理強化が便利すぎる!
エルナに連れられ
十数分後...
商店街らしきところに来た。大勢の人が行きかっていて、かなり活気に満ち溢れている。獣人もいっぱいいる。まさにファンタジーという感じだ。
「にぎやかなとこだな」
「うん!ここが街で一番大きい商店街!僕はよくここで買い物してるんだ!」
「で、食料はどこで売ってるんだ?」
「ここだよ!」
とエルナが指さしたのは、周りと不似合いなぐらい古ぼけている場所だった。今すぐにでも倒壊しそうだ。
大丈夫なのか?木が腐ってるようにしか見えないんだが。
「古く見えるけどここが一番安くて新鮮なんだ!結構昔からあるんだよ」
エルナの言う昔がどれほど昔なのかはわからないが、かなり古いのが見てわかる。
商品を見てみると、確かにきれいだ。前の世界では料理などからきしだったが、なぜか新鮮そうなものとそうでないものがなんとなくわかる。スキルの影響だろうか?
まだスキルの効果はわからないが、食料の新鮮さを見分けられるのは便利かもしれない。
「リュウマは何を作るんだい?」
言われてみれば、来たはいいものの、何を作ろうかなどは全然考えてもいなかった。どうしようか。
困ったのでエルナに聞いてみることにした。
「何か食べたいものは?好物とかあるか?」
「う~ん...あ!コンフィ!コンフィが食べたい!」
コンフィってなんだ?聞いたことがない。ただでさえ現実世界の食ベ物を多く知っているわけでもないのに異世界の食べ物なんてわかるわけもない。聞かなきゃよかった。
「コンフィってなんだ?」
「知らないのかい?」
本日二度目の知らないの?だ。だが不思議なことにこいつに言われると腹が立たない。さっきのお姉さんには腹が立ったが。
「ああ、有名なのか?」
「いや、この前たまたま食べたんだ。なんかの肉が乗ってて、ジューシーでうまかった!」
雑すぎてわからない。こいつに肉の入った料理を説明させたら全部こうなりそうだ。
すまん、全然わからん。
そう言おうとしたとき、何かの画像が頭の中に浮かんできた。
それは徐々に形作ってきて最終的に何かの料理のようなものが出来た。
何が起こった?なんだこの料理は?まさかこれがコンフィ?
「なあ、その料理骨付きで葉っぱみたいなのがついてて、鶏肉みたいな見た目をしてたか?」
「ん?うん!何で知ってるんだい?」
訳が分からない。この頭の中に浮かんでいる画像がコンフィ?なんで思い浮かべられるんだ?俺がこんな料理を知っているわけがない。
と、ここで俺はあることに気が付いた。まさかスキルの影響か?
新鮮さを見分けられるだけじゃなくて知らない料理まで思い浮かべられるのか?
もしそうならこのスキルは当たりのスキルかもしれない。地味だが便利だ。
「エルナ、このスキル、超便利だ」
「何か言ったかい?」
「なんでもない。とりあえず食材を買おう」
不思議なことに材料や調味料の分量まで浮かんでくる。ここまで便利だとは思ってもいなかった。早く料理がしたくなってくるな。
「よし、じゃあ手伝ってくれエルナ。俺が今から言うものを探してきてくれ」
「もちろんだとも!」
そう自信満々にエルナは言った。
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