掌編エッセイ・『ピーターパンシンドローム』
夢美瑠瑠
☆
(これは、昨日の「ピーターパンの日」に因んでアメブロに投稿したものです)
かなり以前の流行語に、ピーターパンシンドローム、というのがあって、「大人になれない症候群」の意味で、モラトリアム症候群、シンデレラコンプレックス、スチューデントアパシー、そういう類の述語、精神医学者の著書、そこから来たものだったと思います。
中島梓さんにも「コミュニケーション不全症候群」という著書がある。若者のこういう乳離れできないとか、自我や自立ができない、それも社会との葛藤で…そういう話題は古くて新しくて?現代社会につきものの”宿痾”だろうか?「引きこもり」や「ネトゲ廃人」も同様か?
アスペルガー、ASP、自閉症スペクトラム、あるいはHSP、そういう言葉はわりと最近よく聞きます。
ボクも、思春期ごろからどうも周囲と違和感があって、不適応に悩んでいて、で、今でもそういう精神的な不調を克服できていません。精神科の通院歴も長いし、薬の離脱症状や副作用にも悩んだです。
就職はしましたが、社会との葛藤、軋轢はなかなか消えず、結局おかしな「幻聴」に悩まされ始めて、なんかこう破滅して、…まあ、いわゆる「アタマが良すぎておかしくなった」というようなケースかと、思われているような感じです。よな?
今、そういう人生を振り返りつつ、なんとか新しい自分へと再生、再出発をしたいということを期して、願いを込めて?というか、「不完全変態」という小説を書いております。
もともとは昆虫で、
昔に、石川達三に「四十八歳の抵抗」というベストセラーがあったし、「老い」を否定的に扱うのみならずに、肯定的にとらえて、「老いてこそ人生」という趣旨の書物も多いと思います。で、そういう書物には需要も多分多いし、実際ベストセラーに多い。気がする。なんtなく、ウケるかな?人気が出るかな?という下心もないではない…
未読だが、ギュンターグラスという作家にも、「ブリキの太鼓」 という、「永遠の少年」の話があって、映画化されて話題になったことがありました。
今調べると、話題になったのはかなりに濃厚な性的描写が、映画でなされていて、それが児童ポルノがどうたらという問題になったかららしいです。こういう風に、大人⇔子供、という綱引きがテーマの文学とかだと、トーマスマンにも「小フリードマン氏」というのがある。単に引きこもりの話だとサルトルの「部屋」が有名?かと思う。偏屈で孤独な人物の話では、夏目漱石の「行人」が、印象深い。主人公は「一郎」という名前。一度読んだだけで、細部は忘れてます。だいぶ長編ですが、今の言い方だと「分裂気質」?もしくはS親和性?そういうタイプの知性的だが他人となじめない孤独な性格の人物がわりと淡々と、リリカルに描写されている。もっと知性が低い人物というのは、個性的だからだろうが、よく描かれる。ドストエフスキーにも「白痴」というのがあるが、ムイシュキン公爵という「白痴と呼ばれるほどに純粋な」主人公が出てきます。「カラマーゾフの兄弟」のアリョーシャの人物像に近い。純粋無垢の人というのは希少価値がある感じもある。
去年も「ピーターパン」に因んでもうちょっと文学的なエッセイ?を書きましたが、現代社会、都市化が進んで自然破壊、人間疎外ばかり横行して拝金と商業化をのみ金科玉条とする腐った風潮が、軟弱な若者の温床となって、亡国というのか、繫栄しすぎたアリ塚のように、国が有名無実化、空洞化して、根本から揺らいでいるのが現状ではないか?
人のことは言えないが、ネットに飼いならされた、ウーパールーパー?みたいな、Pシンドロームの、アダルトチルドレン?の如きややこしい人物の引き起こす変な犯罪も多い。情報科学の技術革新の、こういう負の側面、弊害は、もう少し論議されて、対策が取られてもいいのではないかと思う。
なんかまとまらなくなったけれど、発達障害とかの原因や治療法、そのほかについては興味があって、ぼちぼち調べるつもりなので、この後は、また補遺として書き継ぎます。…
掌編エッセイ・『ピーターパンシンドローム』 夢美瑠瑠 @joeyasushi
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