第12話 岩永 桂先生

第12話 a女の本棚


「以前、tumarun先生の本を紹介して貰ったから」

「おお、何か書籍を紹介してくれるのか?」

「岩永桂先生のワンコロなんだけどね」

「ワンコロ……愛犬の話かな?」


「ワンコロッテツースマイルが正式名称なの」

「んんん? 突っ込み所満載だけど話を聞いてみるか」

「先ず6種類の逸話に分かれているのが特徴よ」

「その中で、コロッケっぽい発音のやつも出て来るんだな?」


「コロッテは3話目の増える虜と減る新規」

「あー、もうダメだ! 突っ込みポイント多過ぎじゃないか!」

「実際に読んでみた方が早いかもね」

「解った、買う買う、幾らするんだ?」


「ネットなら銀貨8枚+税だよ」

「いや、だからぁ~! 外国で売ってんの?」

「そそ、プエルトリコでね。銀貨は1枚100円のことよ」

「100円が銀貨1枚ねえ、消費税は銅貨8枚か」


a女は売りつける気持など、毛頭無いが

買い気を起こさせるプレゼンに偶然なってしまった。

コロッテと言う、コロッケじゃない独特な発音

プエルトリコを思い起こさせるもじり

銀貨8枚+税と言う導入……

紙幣1枚超えない(お釣りが来る)のであれば

買ってもいいと思ってしまった。

MAXで880円か、安い部類に入るのではないだろうか?


北海道組は、二回に分けて(電子)書籍の宣伝だった。

神奈川県勢は、だいぶ際どい所まで話が進んでいる。

夏休みは、少しずつだが流れて行った。

遠距離恋愛を気取る「B男a女」は素知らぬ顔で読書談義。

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