第10話 tumarun先生

第10話 ライリーのオススメ電子書籍


「最近、読んでいる電子書籍があってさあ」

「うんうん、聞かせてよ」

B男がa女にライリーの電子書籍を紐解く。

「tumarun先生の年下幼馴染は同級生って言うんだけど」

「ツマラン先生って言うんだね。どう言う表記なの?」

口頭で聞いたa女が質問。

「tumaローマ字のrun英語かな。お洒落だよな」

「なるほど、ひねりがあるPNだね」

a女に内容を伝えたいから続ける。

「最初は仲の悪い二人なんだ。一触即発ではないんだけどな」

「どちらか一方が拒否しているイメージね」

「男子の方がな、留年した理由を伝えて無かったんだよ」

「どうして私に言ってくれなかったの! って言う感じね」

「でも、急接近するイベントがあって」

「ふんふん、二人の距離が一気に縮んだのね!」

「今、縁日に行く直前まで読んだ。これからどうなるんだろう」

「季節は夏なのね。私たちも縁日行こうよ!」

「それもいいかもな。大学生活1年目の夏だ」

紅白とか言ってた二人も居たが、今は夏休み直前なのだ。

二人は神奈川県ドッキリを諦めて、

学び舎の北海道で夏休みを過ごすことにした。

本当はうっすらと気付いていたのかも知れない。

「B男a女」二人にとって、遠い存在になっている

「A男b女」二人のことを。

神奈川県で湘南浪漫を語る二人は、

とんでもない相談を話し合っていた。

神奈川県で巻き起こる神奈川県内ドッキリである。

縁日に出掛けても手も握ろうともしない

二人には想像もつかない相談。

元はと言えば、大学受験さえ無ければ

「A男a女」「B男b女」で仲良く過ごしていた四人。

人生を左右する大事な進路とは言え

妥協すれば幾らでも同じ進路に進む選択肢があったのでは?

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