第08話 SMY

第08話 SMY


「SMYって知ってる?」

「あれじゃない? パチスロメイカー!」


「うーん、それはSAMMYじゃないかな?」

「じゃあ、正解は何なのよ!」


「弐課だよ、弐課SMYって言ったら有名だと思うけど」

「……初心者向けな解説付きで説明しなさい」


「うーんとねえ、弐課の攻撃TURNは長いし単調なんだわ」

「攻撃? TURN?」


「ああ、ごめん。弐課SMYが登場するのはゲームなんだ」

「そうなんだ。続けて」


「単調って断ったけど、演出自体は派手なんだよ?」

「矛盾を感じる説明ねえ」


「トリプルコピーつってね、三回同じ行動すんのさ」

「三回行動は強いの?」


「一概には言えないねえ。俺は完全に対策を張れてるけどね」

「まとめると、飽き飽き攻撃な訳ね、ニカ・エスミーは」


「そうなんだ、もう弐課起用はいいじゃん……って」

「戦いが短縮する意味でも、使用禁止すればいいのにね」


「俺はかなり早い段階から、弐課外しを実行していたよ」

「岩永A」は弐課SMYなんて窮屈な言い回しを

使わざるを得ない出版業界の面倒くささを痛感しながら

二人の会話を報告書としてまとめていた。

SMYはNGで、SAMMYはOKなのだろうか?

KEIMYと言う殿堂オネエの逸話を書こうとしたり

彼は本気で、文章を媒介にして生計を立てようとしている。

間違っても、作家とは名乗らなかった。

自分には相応しくない看板だし

活動領域を狭める足枷にも変貌する。

看板/肩書は改めて考察するとして

KEIMYの原稿と

JRPG の原稿を少しずつでも仕上げて行くことに。

(=弐課SMYが登場するような日本のゲーム)。

中々、抜け駆け恋愛にメスを執刀しないストーリーテラー。

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