２０歳未満の哲学 俺はこう考える

いじめ

　唐突だが、「いじめ」っていったいなんだろうか？

無視されたらいじめられている？　

殴られたらいじめられている？

バカと言ったらいじめている？

持ち物にイタズラしたらいじめている？

　多分色んな意見があると思う。

　自分はおそらく、「いじめられていた」人間だ。

　小学校の時、ランドセルにはさみで傷をつけられ、トイレにいたら水をかけられ、上履きを隠され、教科書を捨てられ、筆箱に唾を付けられ、コップで殴られ、鉛筆で刺されそうになった。

　今はって？　今は多分いじめられてないない。じゃれ合い程度にやりあったりするが、上記のようなことを受けた覚えはない。

　小4の時、大切に使っていた筆箱をゴミ箱に入れられ、これまでやられて来たことについての怒りも相まって、本気でブチ切れた。

　気づいたら、いつも俺のことをいじめていたやつの顔面が血だらけになって、自分の前に倒れていた。周りはドン引きした目で自分のことを見つめ、女子の中には涙目になっている子もいた。

　後々話を聞いたら、どうやら自分がそいつを押し倒し、馬乗りになって、罵声を浴びせながら殴り続けていたらしい。なにそれコワイ。

　で、その一件で自分は少年院に行きかけたが、担任教師が事情を話してくれたり、いじめてた側の親が謝罪してきたりで、なんとか厳重注意で済まされた。

　それ以降、いじめらしい行為を受けることは無くなった。

　だげ今でも、友達といる時、どちらかと言えばからかわれたり、バカにされて笑いを取るポジションにいる。しかし、これをいじめとは感じない。

　「いじめ」の最も難しい部分は、きっと線引きなのだろう。ここからはいじめ、ここまではいじめじゃない。それはおそらく、人の価値感や受け取り側の耐久値に依存する。

　いじめている側は、そんな気は無かったと言うし、いじめられている側は、ただのじゃれ合いもいじめと感じる。

　だが、人を貶す、意図的に孤立させようとする。このいわゆる「いじめ」の典型例の行動には、明確な行動理由がある。

　人は、自分とまったく同じような人間を「嫌悪」し、自分とはまったく異なる人間を「拒絶」する。

　自分と同じような人間に、生きる世界で自分の立場を揺るがすかもしれない、取って代わられるかもしれないと感じ、自己防衛のため、本能的に「嫌悪」し、疎外しようとする。

　まったく違う人間は、何を考えているか分からない、何をするか分からない、そう言った未知への恐怖から、同じく自己防衛のために「拒絶」し、疎外する。

　そして、これが少し発展すると、目につく範囲、例えば「運動」「勉強」「見た目」「知能」等で自分より劣っている部分を探し、見つけると自分の中で「未知」を定義づける。

「こいつは俺より下の存在だ」

と。そうすることで、「未知」を克服し、恐怖感を無くす。しかしその代わり「優勢思考」が台頭し、その存在を見下すようになる。

　見下している間は「未知」ではないため、恐怖を覚えない。だから「いじめ」ることで自分が上と言うことを、自分に言い聞かせる。

　自分が考える「いじめ」の根本的な動機は、以上に上げたことだと思っている。

【結論】

　「いじめ」は、人間の本能的な部分から来るものだから、人類が生き続ける限り無くならないし、誰が「やめろ」と言っても収まるものではない。

　かといって黙認できるものでもないため、自己防衛の技術、自身の気持ちをコントロールする技術が必要。

　いじめられる側にも問題がある、についての話もするつもり。多分時間が出来たら続けて投稿する。