あらすじ短編を完成させよう

 前回でヤンデレボクっ娘ドラゴン(実は青年ショタ)というろくでもない属性をヒロイン(?)におっかぶせた訳なのですが、主人公の聖女ルベリアについては結構出たとこ勝負です。「曲がったことが大嫌い、聖女ルベリアです!」くらいのキャラ付けで「後は書きながら考えよう」とガンガンいきました。


 そういうわけでルベリアは竜宮城、もとい竜の里に保護されたのですが、物語的にはあと一波乱が必要になります。そこで用意したのが「聖法衣」です。最初は聖女の権威付けの正装くらいのノリでしたが、立派なマジックアイテムにすることでお話の軸にすることができました。病気を治す、という名目で「聖法衣を取り返しに行って、悪い奴をやっつけるぞ!」と後半のお話が回り始めます。


 短編なので字数も限られているため、早速取り返しに行って司祭長をとっちめます。ここで「世の中金と権力だ!」と司祭長に言わせたことで、彼の方向性は完全に決まりました。


 あとやるべきことは、皇太子をとっちめることと聖法衣を持って帰ることです。そこで彼に聖法衣を纏わせることで一気に問題の解決を図ります。「皇太子が教会の権威の聖法衣を着る、つまり教皇やな!」という短絡的な思考で「ルベリアの排斥にも意味があった」というような方向に話を繋げます。細かい背景は後で考えます。


 そして最後に「実は男の子」という種明かしをして、短編として整合性と字数の調整をして、何とか短編は形になりました。長編を書ききった後に読むと、すごい駆け足で話が進むのでびっくりします。これを元に長編を書いていきましょう。


 ここで長編を書く際に「長編で新たに書く部分」「長編にする際に調整する部分」の整理が必要になりました。


 新たに書く部分は「ティアとルベリアの出会い」「竜と人間の因縁の設定」「皇太子レムレスの背景」になりました。更に長編にするにあたって調整する部分として「ルベリアを冤罪にする圧力」「ティアのネタばらしのタイミング」の考慮が必要になりました。短編は最後に「実は男でした」はアリだとは思ったのですが、流石に長編でそれはないと思いまして最終決戦前に自分の思いを全部告白しておくという流れに変更になりました。


 特にこの段階でぼんやりと竜と人間の因縁については決めていたのですが、レムレスについてはほぼ空白のままでした。一応「妾腹のレムレスがのし上がるための布石」というぼんやりした仮の理由はあったのですが、最悪「ただの悪い奴」でもいいかな、とこの時点では思っていました。


 そして長編執筆が始まったのですが、ここに来て問題が浮上。


 ヒロイン(?)のティアが本格的に登場するのがずっと先じゃないか……。


 そういうわけで急遽序章を挿入しました。「一体これは何なんだ!?」ということですが、とりあえず「女の子ふたりがいちゃいちゃする話だよ」というのがわかればいいかな、という目論見です。ついでにいうと序章として最終決戦前に今までのことを思い出す、というFFⅩメソッドでもあります。ついでに終章で仲いい2人がいちゃいちゃしているシーンも入れれば完璧だろ、という理屈です。


 さてさて、何とか最初の「傷ついた竜の子」を下書きだけでも書ききることが出来ました。この時点で既に11月下旬。果たしてカクヨムコンに間に合うのか!? なお、長編を書きながら新たに追加されたり手直しが必要な部分が発生するので、公開まで短編には手を入れていました。


 次回、物語前半を書きながら考えたことです。


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