第六夜:神々のRPG

 巨大な隕石が、地球に迫っていた。

 世界会議の場で、対応策が話し合われ、強国は、核ミサイルを爆発させて、軌道をかえる手法を、こぞって提案した。

 戦争の抑止でしか保有していない核を、実戦で使いたくて、仕方なかったのだ。

 今まで知られていなかった核兵器が、次々と表に出てきて、その性能を自慢しあった。

 各国の思惑が交錯し、収拾がつかなくなると、我先にと核ミサイルを打ち上げた。

 隕石の近くで、次々と爆発が起こり、その度に軌道が変化した。

 挙げ句の果て、軌道は元に戻ってしまった。なす術が無くなると、隕石は地球に衝突した。


『ブッブーーーッ! ゲームオーバー。』

「ゼウス君、また詰めが甘かったね。」

「うっせぇなぁ! 人間が勝手過ぎるんだよ……。

 今度は、猿に任せてみるか。」

(了)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る