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  • ▼ 27 ▲への応援コメント

    読了しました。正月いろいろあってスマホやPCに向かい合うことがしにくくなっていたので、遅くなってすみません。
    今思うのは、読んで良かった、という思いと、よく書いてくださった、という感謝の気持ちです。
    始まりの言葉に関しては、理解が難しい箇所もありましたし、世界観を飲み込みながらの読み進めだったので、物語を汲み取れてない部分も大きいかなと読み終わった今も思います。
    ですが、この作品のテーマである「虐殺」という事柄については、驚くほどスムーズに頭に入ってきました。もちろん、そんなに簡単にわかった気になってはいけないのですが。でもなぜだか、わたしはこれが非現実の物語とは思えなかったのです。「ああ、そういうこともあるだろうな」と読み進め、それがシステム化されたものだとラストにわかった今も、それが絵空事のように捉えられません。
    それは作中で「虐殺」という事柄についての詳しい考察、ときに残虐な描写などが繰り返されてたから、ということだけではなく、なにか他の理由があるように感じています。
    そして自分の心のなかに再度目を向けます。すると、それらを忌避し非難しながらも、「よくあるもの」と受け取っている自分の感覚にひどく驚かされます。
    これはなんなのでしょう?
    感覚が麻痺している、分かったつもりでいる、それだけではない諦観というか、ゆがんだ平常心もいうべきか。
    これはいったい、なんなのか?

    この問いかけを自分へと得られたことがこの作品を読んでいちばん得難かったことなのかもしれません。
    極めて個人的な感想ですみません。
    でも惑うことなく、いい作品でした。

    公開してくださり、本当にありがとうございました。

    作者からの返信

    お読み下さった上、この様なコメントを頂けたことが何よりの報酬でございます…

    『始まりの言葉』は難解な所も多く、核心に当たるものは語りきれていないのでそうなるのも仕方のない事かと思います。
    また虐殺という行為に触れること自体、忌避されることが多いので……先ずは『わかり易く』作中の事象として『イメージさせる』事に努めました。
    なので虐殺に向き合った上で、自分の心へ問いかけてくれた時点で私としては満足なのです。
    正直、この問い掛けを読者へ与えたかったが為に書き上げたようなものなので。

    この度はお読み頂き、誠にありがとう御座いました。