第17話

あるところに一匹の狼がいました。

彼はいつものように獲物を探しながら森で暮らしていました。

そんなある日のこと、森の中から大きな物音が聞こえてきました。

何事だろうと思い行ってみると、そこにあったのは一つの小屋だけでした。

一体誰が住んでいるんだろうと思って近づいていくと、突然後ろから話しかけられました。

「あら、こんにちは。この家に御用ですか?」

振り返ると、そこには少女が立っていました。

赤い頭巾を被っていました。

赤ずきんと呼ぶことにします。

「ええ、そうです。あなたはどちら様でしょうか?」

「あたしはただの旅人よ。ここを通りかかっただけだけれど」

「そうでしたか。ところでどうしてそんな格好をしているのでしょう?」

「それはもちろん、おばあちゃんの家に行く途中だからに決まっているじゃない」

「なるほど。ではお一人でお出かけになっているのですね」

「ええ、そうだけれども」

「どうしたのです?」

「ここであんたには死んでもらわなあかんねんよ」

といってトカレフを持って打つ。

狼は死にました。

めでたしめでたし

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