卒業式 その後

「グラウンドで写真を撮りましょう!」


その言葉を聞き、みんな立ち上がりグラウンドへ向かった 教室をぞろぞろとクラスメイトが立ち去っていく 


「グラウンドで写真撮ったあと俺らも一緒に撮ろーぜ-」

日向がそんなことを言ってきた

「さんせー、、、でも良いのか?」

「なにが?」

「お前なら女子と写真撮れるだろ。今日卒業だから言っちゃうけどお前イケメンだろ、俺なんかと写真撮って時間取っちゃって良いのか?」

叶多は珍しく遠慮をした。その姿に日向は驚いたのか


「えっ、、え?お前が俺のこと褒めるなんて珍しいな。この後槍でも降るのか?」

「卒業式が血祭りになっちまうだろーが。」

「それもまた一興、、、」

「サイコパスかよ、褒めなければ良かったわ」

「まぁまぁ、お前との付き合いも一旦区切りがつくからな。写真撮っとかないともったないだろ?」

「まぁ、それもそうか。しゃあねぇなぁ、断ると日向が可哀想だから俺様が写真撮ってやるか-」

「照れんなよ-素直じゃないなぁ」


そうこう言っているうちにグラウンドに着いた。

グラウンドは他のクラスや保護者で囲まれている。

他のクラスはクラス写真が撮り終わったのか各自で写真を撮っている


「はーい!!みなさん!!ここで写真撮りますよ-」

自称155cm 本当は149cmの担任の先生が頑張って背伸びして手を振っていた


「みなさん!!最後ですので好きなポジションで写真を撮りましょう!!仲の良い友達で固まるのもよし!

先生と撮りたい、、、酔狂な人が居ればお隣来てください!」

そう言った瞬間クラスメイトが動きだし、俺と組もーぜや、私たち固まって撮りましょう とかポーズはどうする?とか言い出した。


「なぁ、日向俺ら「あー、、悪い」

「ねぇ、佐奈私たち「あーごめーん」


「佐奈と「日向君と」組むから」


「そ、そうか」 「わ、分かったわ」


日向が叶多の耳元でボソッと言った

「ほら、雫さんと組むチャンスだぞ。」

「いや、俺らはそんな、、「良いから」


佐奈が雫の耳元でボソッと言った

「ほらぁ、柊君と組むチャンスだよぉー 良いの?」

「いや、でも「良いからぁ」


両者考えてることは一緒である

日向と佐奈は目を合わせて頷いた


「えっとだなー、、、」

「ちょっちょっと良いかしら、、?」

互いに流れる冷や汗

すると


「おっ!!日向いたな!! お!雫ちゃんも居るじゃないか!!」

「おーい、雫ここだぞー!日向君も居るじゃないか!!」


「父さん!?」「お父さん!?」

一方はガタイが良く、一方は細い お父さんズが現れた。


「「あらぁ、もちろん母ンズも居るわよぉ?」」

「なんだよ!!それ!」


「一緒に居るのね、どうせなら二人並んで撮りなさいよ~ まとまってくれた方がありがたいわぁ」


「そ、そうだな!」「う、うん」

両者の頭の中に浮かんだのは

(た、助かったぁ、、)

この一言である


「じゃあみなさん!!撮りますよ-!保護者のみなさんも良いですか~?」

そう担任の先生が言った

なお、先生の横にはしっかりと男子が固まっていた


「ほらほら!!もっと雫ちゃんに近づいて!」

「う、うるせぇーー!」


「私だってあまり近寄りたくないのだけれど、、仕方ないわね。あなたのお母さんが言うなら仕方ないわ」

そう言うと雫が叶多に近づいた。


「「あらあらぁ」」


「はーいみなさん!!いいですか!行きますよー!」

「はい!ピース!」

カメラマンがそう言った瞬間、カメラマン、保護者が一斉に写真を撮った


「いやぁ、私たちいらなかったねぇ~」

「まぁ、最初の一歩にはなっただろ」

佐奈、日向カップルはそう会話していたのだった


……………………………………………………………

「よし!叶多!写真とろーぜ!」

「オーケー!父さん!俺のスマホで写真撮って!」


「分かった。はい!いくぞ!はい!ピース」

カシャ

「ありがとなぁーこんな叶多と友達になってくれて」

「うるせいやい!父さん写真はありがと!だから向こうに行ってくれ!」

「あれ?雫ちゃんとは撮らないのかい?」

「ほんとだよ、雫さんと撮らないのかい?」

そう言うと、日向と父さんの目が合った


「君も分かっているようだね!」

「はい!もちろん!」

その様子に

「うるせー!!」

そう叶多は叫んだ


……………………………………………………………

「「雫ちゃん!一緒にとろ!!」」

「分かったわ。誰の携帯で撮るのかしら。」

雫は大人数に囲まれてそう答えた


「はーい!!良いかしらぁ?」

結局雫のお母さんが撮ることになった。


「はい!チーズ!」

カシャ


「みんなありがとねぇ、雫と友達になってくれて」

「「いえいえ~!!」」

「もうお母さん!恥ずかしい!」


「あら?友人とだけかしら? 叶多君は?」

「「ですよね!」」

「別にそんな関係じゃないから良いわよ。別に」


「良いのかなぁ、本当に。ほら見てよ雫 叶多君のことをちらちら見てる女子は居るよ。いくらこっそり雫はが目をつけられないようにって柊君を隠そうとしても卒業式くらいは、、って考える女子は多いよぉ」


「べ!別に隠してたわけじゃないし、、、」

「声小さいよ」

「///、、、」


……………………………………………………………

「ほらほら!!雫!!叶多君!!集まって!」

「ほら!!叶多!雫ちゃんもくっついて!」


結局両親という圧倒的な武器によって写真を撮ることになったのだった。



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