第25話 弟子は失敗して胸を揉まれるもの

「えっ、ちょっ、ちょっとクラウス先生!? なにして……ひゃうっ」


 俺の手がルーシィの胸を服の上から撫で回す。

 16歳なのに……やっぱり、けっこう、いや、かなり大きいな。


 ルーシィはかあっと顔を赤くして、目を背ける。

 困った様子だが、嫌悪の表情は浮かべていないし、抵抗もしようとしない。


「いいの?」


「ひ、必要なことなんでしょ? は、早くして……」


 甘えるようにルーシィが言う。

 そう。これは必要なことなのだ。


 ルーシィの服は触手に部分的に破られている。

 胸の上部のあたりの布もびりびりで、そのあたりから谷間もばっちり見えてるわけだ。なので、そのあたりから手を入れ、下着の下から胸を直接撫で回す。


「きゃっ……あっ、んっ」


 ルーシィは耐えるようにびくっと震える。

 

 俺の手に、ルーシィのたわわな胸の柔らかい感触が伝わってくる。

 一瞬、揉みしだきたくなるが、そこまでする必要はないのだ。


 ルーシィの意識は完全に俺に集中している。

 そこで、俺はルーシィの胸から手を放し、魔力を乗っ取った。


 次の瞬間には、ルーシィの闇魔法が暴走した触手が全部消える。

 解放されたルーシィはぐったりした様子で、糸が切れたようになる。


 慌ててルーシィを抱きとめた。

 ルーシィは俺を上目遣いに見る。


「クラウス先生……」


「えーと」


「せーきーにーん、取ってよね! もうっ、いきなりあんなことするなんて、ありえないんだからっ」


「あんなことって何のこと?」


「とぼけないでよね! わ、わたしのおっぱいを触ったくせに……」


「嫌そうな顔してなかったけど」


「ひ、必要なことだったから、受け入れていただけなんだからね?」


 そう言いながら、ルーシィは俺に抱きついたままだった。ローブがぼろぼろで半裸のあられもない状態だから、抱きつかれると心臓に悪い。

 それに、その問題の大きな胸も俺の胸板に押し当てられているし。


 ルーシィが意識しているのか、意識しているのかわからないが、俺はその柔らかい感触に悩まされる。

 どさくさとはいえ、触っちゃったんだよな……。俺は悪役なのに。


「もうあなた以外のお嫁にいけないわ」


 ルーシィはくすっと笑って言う。触手から解放されても、ルーシィの頬は恥じらうように赤かった。


 その表情に俺はどきりとさせられる。

 今ならキスしても怒られないんじゃないか。なぜかそんなことを考えてしまい、ルーシィの赤く瑞々しい唇に目が行く。


 その唇が言葉を紡ぐ。


「ごめんなさい。わたし……失敗して、迷惑かけちゃった。天才だなんて言われても、できないことばかりね」


 ちょっとしょんぼりとルーシィが言うので、俺はぽんぽんとルーシィの頭を撫でた。


「クラウス先生……?」


「できないことがあって当然です。そのために師匠の俺がいるんですから」


「そうよね。わたしにエッチなことをするだけの人じゃ、あなたはないものね」


 からかうようにルーシィは言い、そして、はにかんだような笑みを浮かべる。

 俺はうなずいた。


「失敗して迷惑をかけ、成長していくのが弟子ですから」


「うん、ありがと」


 ルーシィは小さな声でそう言い、そして、俺にその小柄な身体の体重を預け、しなだれかかった。






<あとがき>

次回、からシャルロッテとの決闘編、そしてその後、物語が大きく動き出す……!?


面白い、ルーシィが可愛い、クラウスがルーシィにいたずらするところをもっと見たい!と思ったら、


青い星で応援ください!!!!!!!!



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る