第24話 魔法の止め方

テトラコルドからはおどろおどろしい闇魔法が溢れ出す。黒と紫のないまぜになった、怪しげな瘴気だ。

 とぐろを巻き、中庭を埋め尽くす。


 ルーシィはぽかんとしている

 ま、まずい……。


 力が暴走している。

 ルーシィの魔力の多さを見誤っていたらしい。


「ど、どうしよう……クラウス先生?」


 ルーシィは炎属性魔法では熟練の使い手であるが、闇魔法となると勝手が違う。

 止めることができないようだ。


 とすると、止められるのは俺だけ。方法としてはルーシィと魔力をつないで、こちら側からルーシィの魔力を操作する必要がある。


 現状でもルーシィに魔法を使わせるために手をつないでいるのだが、ただ、これでは足りないようだ。

 急ぎでなければこの方法でも良いのだが、魔力をつなぐ効率は良くない。


 これでは止められなさそうだ。


 闇魔法が渦を巻き、やがて生物のような形になる。

 まるで触手……のような? そういえば、このゲーム、ギャルゲーでしたね。


 案の定、触手がルーシィに襲いかかる。


「きゃ、きゃあああっ」


 触手によってルーシィは俺から引き剥がされる。そして、衣服をも破られた。

 制服の綺麗なローブがぼろぼろだ。もったいない。


「ちょ、ちょっと、どこ触って……や、やめてっ。やだっ!」


 触手がルーシィの身体をまさぐる。大きな胸や下半身のお尻や太ももに触手がうごめいていて、ルーシィは涙目だ。

 しかも、ローブの胸元あたりが破れているので、見た目的にもかなり際どい。白い胸の谷間が見えてしまっている。


「放してっ! わ、わたしの身体を触っていいのは、一人だけなんだから! 助けて……クラウス先生っ。あっ、ちゅぷっ」


 ルーシィはとうとう触手に口まで塞がれてしまう。

 さすがに助けないとまずい。ルーシィの貞操の危機だ。


 しかし、どうしたものか? ルーシィが発動させた闇魔法は暴走しているせいでかなり強力で、俺でも簡単に消せない。

 大元のルーシィの魔力発動を止める必要がある。俺――クラウスは闇魔法の使い手としてはかなりの腕があるので、ルーシィと効率よく魔力を繋げば止められる。

 

 だが、そうするとルーシィの魔力を止めるには、二つの手段しかない。

 手を繋ぐよりも、過激な身体接触だ。


 キスをする、あるいは――。


 俺はルーシィに駆け寄ると、上半身から触手を払った。

 短時間なら触手の力を部分的に止められる。同時にルーシィの口を封じていた触手も消える。


 もっとも下半身はまさぐられたままで、唇を開放されたルーシィは「あっ、ひゃうんっ」とあえいでいたが……。


 そのまま俺はルーシィの胸に、自分の両手を重ねた。





<あとがき>

次回、ルーシィがよりエッチな目に!?


続きが気になる、ルーシィのあられもない姿に期待、と思ったら青い星での応援、お待ちしています……!


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