第3話 ゴーストシェアハウスへようこそ

「あと4人もいるのか!?」


「ほら、この家6LDKでしょ?一人一部屋あるんだよ〜」


「いや、おかしいだろ…。まあいいや。どんな人?幽霊?達なんだ?」


「んっとね、まず1階の左の部屋はユウマの部屋ね」


俺俺、と隣で返事をしたのが橙山ユウマ。ゲーム好きの高校三年生。


「で、その向かいの部屋にいる奴が青谷リツ。青い髪で俺と同い年な」


「高3ってことか」


「そ。でもよ、ちょっと気難しいやつでよ…。ノリが悪ィんだよな。いつもツンツンしてるし」


「ふーん…それから?」


「2階左はオレの部屋っ!」


はいはい!と元気に声を上げるピンク髪。えっと…桃野レンだったか?


「向かいの部屋には真っ赤な髪の人がいるんだ。赤倉ハヤト先輩!大学4年生!」


「同じ学校?」


「ううん、違うけど2つ上だからさ、先輩って呼んでるの」


「そいつも結構気難しくてよ…いや、レンよりかは気難しいとかじゃねぇんだけど、なんつーか、絡みにくいっつーか…」


「凄いストイックな感じなんだよねっ。すごくクール!」


「ふーん…」


コイツらよりは歳の近い奴がいてホッとした。まあ、今のところ全員年下なんだが…。


「あ、今年下ばかりって思った?」


ぎくっ


「そんなマヒロにグッドニュース!なんと、残り2人は多分マヒロより年上なのだ!」


レンが得意げに言う。なんで得意げなんだ。ってか…


「多分?」


「1人は確定なんだけど、もう1人がなぁ」


「ね〜」


2人とも顔を見合せて苦い顔。

この陽キャ2人を悩ませるとは、1番の問題児(年上かもだけど)ときた。


「そんな気難しいのか?」


「うーん、なんていうかね、ミステリアス…?」


「質問しても答えてくんねぇんだよな、つか、聞こえてんのかもよく分かんねぇし」


「って事で、オレらじゃ歳とか聞けなかったんだよねえ。名前も。」


おいおい…相当じゃねえか。

呪われたりしなきゃいいが…。


「って事でマヒロくん、歳とか聞き出してきてよ!」


「なんで俺!?」


「だってアンタ幽霊と喋れる人じゃん!流石にアイツも興味出るだろ!」


んな適当な。


「って事で、マヒロくん!ゴーストシェアハウスへようこそ!改めてよろしくっ!」


いやいや、よろしくじゃないんだよなあ…。


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