第19話

「ごきげんよう、奏音さん。三条朋美と申しますわ」


 俺が立つのに疲れて座っていると三条さん?がやってきた。○条だから分家か。


「ごきげんよう。三条さん?でいい?」


「いえいえ、所詮分家の存在ですから朋美とお呼びください」


 お硬い人だなぁ。でも拒否るとめんどくさそうだし承諾しとくか。


「わかったよ。でも、敬語もやめてくれると嬉しいな」


「いえ、私はこれがナチュラルですので」


 根っからのお嬢様か。すっげぇ。


「そうなの?まぁいつかやめてくれる日が来ると嬉しいな」


「わかりましたわ。その時までお待ちくださいまし」


 フフ、と朋美は笑う。


「でも三条家って金沢じゃなかった?遠路はるばるここまでどうしてきたの??」


「ここが日本最高峰の帝王学を中等部二年から学べるからですわ。二条さんのお姉様もここにいらっしゃっていたのはそれが理由ですわ」


 へぇ、ここってそんな学校だったんだ。カリキュラムなんて何一つ調べてないからそんなのしらなかった。


「そうなんだ。もしかして僕のことを元から知ってて入学したのかなとか思ったけどさすがにそんなのないよね」


 俺は笑い気味に言った。


「そ、そんなことはありえませんわ。そもそももとより奏音さんの存在は秘匿でしたよね?」


「そうだよ」


 多分知ってたな。大方酒の場で母さんが失言して知った形だろう、お酒に弱い癖してお酒のみやがって。


「飲み物を取ってきますわ、なにか入りますか?」


「お茶でものみたいかな」


「じゃあお茶を取ってきますわね。少々お待ちを」


「ありがと〜」


 召使いさんみたい。俺の家にはいないけど。

 てか確か二条家にも召使いさんはいるらしいし一ノ瀬さんの家も子供の家なのにいるよな。なんで俺の家に居ないんだ。

 いや、俺がいるからか。


「こちら、お茶です」


「ありがとう」


 若干泡がある気はするけどまぁ入れミスだろうな。


「んっ.....ちょっとまって、なんか炭酸味があるんだけど」


「えっ?お茶を入れたはずですわ?」


 若干頭がクラクラしてきた。お茶らしきものを飲んでもうちょっと落ち着こう、苦いしなんか遠方のお茶なんだろう。しらんけぇど。


「えぇ、なんかぁくらあっとぉしてきたぁわ」


「大丈夫ですの?呂律が回ってませんわよ」


 飲むたびにくらっとしてくるうな。


「少し失礼しますわ。奏音さんが飲んだ方と逆のところに口つけますのでお許しを」


 そういって朋美はぁそれをのんだ


「これ...ビールじゃありませんこと?!一ノ瀬様!?」


 朋美さんはぁ一ノ瀬さんをぉよびにいった


 これぇ、まずいやつぅ?

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