第9話 

「と、いうわけで今日は終わり!号令して終わりましょう」


 キリツ キヲツケ レイ

 アリガトウゴザイマシタ


 こうして初日が終わった。中々いいスタートダッシュをきれたんじゃないかなと思う。


「ねーねー一条くん」


 うおっ一ノ瀬さんか。


「どうしたの?」


「えと、連絡先聞いても良い?クラスラインとか学級委員同士の連絡とかにも役立つと思うし!」


 おぉ...これが女子にラインを聞かれるということか...

 前世も通してこれがはじめてだわ。全部俺から繋いでたし


「ぜんぜんいいよ!うわー家族以外でライン交換するの初めてでドキドキする」


「そうなの!?社交界とか出たら一条くんなら言い寄られそうだけどなぁ?」


「おばあ様が『社交界は中学になるまで出させない』っていうのを決めて社交界に一回も出たことないんだよね」


「あ〜〜〜〜なるほどね?????」


 そういえば一ノ瀬さんもイチがついてるってことは名家の本家なのか。


「QRコードでいい?」


「おっけ〜。これQR」


 一ノ瀬さんがQRコードを読み込む。


「これね!じゃああとでグルラ招待しとく〜!」


「ありがと〜」





***





「えっ、男子が中学受験するの?」


「楓から聞いたからホントホント!!弟さんが中受するんだって!!」


 お姉ちゃんがいきなりそう告げてきた。


「で、私にそれを言ってなにになるわけ?」


「釣れないなあ。分かってるでしょ」


 おそらく言いたいことは『中学受験をしてその男性とお近づきになれ』だろうなあ。


「いや私小学校の子と一緒に公立の中学行くって行っちゃったしなぁ」


「それも覆すようなものがこの写真なんだなぁ〜」


 そう言ってお姉ちゃんはスマホを見せてきた。


「え?????なにこれ、、、、」


 バッカイケメンなんですけど??????


「アニメに出てきそうなイケメンでしょ??この子の名前は一条奏音くん。ね〜桐ケ谷中よくない???」


「うーん...」


 確かにおばあちゃんも『私立中に行ったら100万あげるしなんとか行ってくれ』とも行ってたしなぁ...


「でももう7月だし今から勉強して間に合う?」


「お姉ちゃんが桐ケ谷向けの教材を特別に作ってあげよう!」


 そういえばお姉ちゃん書類作成得意だったなぁ。


「ミライのお婿様のためにがんばろ!」


「なっ...」


 この姉...調子乗ってんな



_________


本日短くてすみません!

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