第8話

「学級委員をしたい人っているかな?その人に全部任せていきたいと思うんだけど」


「はい!!!やりたいです!!!」


 一ノ瀬さんがおもいっきし手を上げた。


「あ、じゃあ一ノ瀬さん。あと一人ほしいんですが」


 うーん、前世の男女比ものだとここで俺もやります!とか言ってるやつもあったけど学級委員はだるいな。めんどくさい。図書委員やりたい。でも一ノ瀬さんとお近づきになれるし先生からの評価もあがるよなぁ。

 メリットデメリットを天秤にかけたらメリットのほうが重いな。


「先生、僕やります」


「お、一条くんやってくれる?じゃあ一一コンビよろしく〜」


パチパチパチパチ


 なんだ一一コンビってだっせ。


「よろしくね、一条くん」


「一ノ瀬さんもよろしく」


 えええええ近くで見たらマジでかわいいんだけどなにこれほんとにしんでもいいわ。


「決める委員会リスト渡すし、私はプリントとか運んでこなきゃいけないからよろしくね」


「「わかりました」!」


 えーと、決めなければならない委員会は...

・生活委員

・保険委員

・風紀委員

・新聞委員

・図書委員

・福祉委員

 それらを管轄するのが生徒会本部役員らしい。


「僕板書するし一ノ瀬さんみんなにやりたい委員会きいてくれない?」


「おっけー!」


 俺はさっきの委員会を書き写す。


「じゃあ最初に生活委員から〜!」


「はーい!私やるー!」「比奈がするなら私も!」


「神田さんと羽津さんね〜、ありがとう!」


 神田さんと羽津さんね、よしよし。てか一ノ瀬さんもう顔と名前が一致してるのか。すごいな。




***



 その後も一ノ瀬さんのリーダーシップで順当に決まっていき、全て合わせて5分くらいで終わった。


「え、もう終わったの?まだ教科書運びきれてないんだけどなぁ」


「あ、なら手伝いますよ」「私も手伝います!」


「なら木工室にA組用のプリントとか教科書とか諸々あるし全部持ってきてくれる?その間に私はきたプリントを配っておくから」


「「わかりました」」


 木工室...木工室ってどこだ。


「一ノ瀬さん、木工室ってどこかわかる?」


「ふふん、私全部の棟のマップを頭の中に入れてるんだよね!」


「おぉ〜、頼りになる!」


 万能人間じゃん一ノ瀬さん。顔も良くてスタイルも良くてリーダーシップもあり努力家でもある。まじむりなんだけど。


「一ノ瀬さんはなんでここはいったの?」


「なんかおばあちゃんが入ったら100万くれるって!」


 え、絶対嘘じゃん。


「ほ、ほんとにもらったの?」


「いや?」


 よかった...中1が100万ももってたらやばいよな。


「50万しかもらえなかったんだ〜」


 "しか"????


「一条くんは家が代々入ってるからだよね?」


「あ、うん」


 やっぱ一条家って結構名前知れ渡ってるのか。別に理由はそれじゃないけど姉さんの理由はそれだし間接的にはそうなるからそれでいいや。またどうせシスコンとか言われるんだろ本当の理由言ったら。


「一条くんのお姉さんとはちょっとだけ交流あるんだ〜」


「あ、そうなの?お世話になっております姉が」


「いえいえ〜!私のお姉ちゃんがもっとお姉さんにお世話になってるからお互い様だよ〜」


「一ノ瀬さんもお姉さんいるんだ〜」


「そうそう!あ、ここが木工室のはず!」


 確かにここは木工室とかかれ教科書などが置いてある場所だった。

 お〜!さっすが!


「台車あるけど一ノ瀬さん使う?」


「私こう見えても結構鍛えてるから大丈夫!」


 そういって一ノ瀬さんはお腹をチラッとみせた。そこには綺麗なくびれがあり、シックスパックとまではいかないが鍛えてるであろう痕跡が見えた。

 この世界では腹チラなど前世の男の腹チラと同様で価値などないのだろう。


「じゃあ使わせてもらおうかな」


「うん!」

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