第91話 転移した先で
モンスターハウスに現れた宝箱を触った瞬間、何処か解らない場所に転移してしまった。
転移してきた場所は床と天井が大理石の様な石で壁は黒曜石の様な石で出来ていた。
部屋は兎に角、広い。
そして、その部屋には真珠色のドラゴンが佇んでいた。そして私を見付けて、大きく目を見開き、大音量の念話を飛ばして来た。
〝ᛟᛞᛟᚴᛟᚴᚪᚱᚪᛏᚪ!!〟
それを聞いた途端、私の意識は飛んだ。
目を覚ますと、木の枝の様な角を生やした西欧人の男性の顔が私を見下ろしていた。
「いや〜。済まん。済まん。マスタールームに生物が突然現れたのは始めての事じゃったから、思わず古代語を念話で飛ばしてしもうた。 それでお主の脳がちょ〜っと壊れてしもうたようじゃ。直ぐにパーフェクトヒールを掛けたのじゃが。異常は無いか?」
私は、顔を触り異常がないか確認して、(スクリーンオープン〝ステータス〟)を唱えた。
※※※※※※※※※※※
名前 ヴァルグード・リートゥス
年齢 6歳
種族 ヒューマン+
性別 男性
職業
Lv、29
生命力 76
魔力 68(練気力 120万 神力60万)
攻撃 78
器用 72
俊敏 79(スキル使用時230)
防御 84(スキル使用時1200)
知力 191
精神 189
運 142
〝スキル〟
ステータス
身体強化
身体金剛
痛覚耐性
縮地
分解
耕土
拘束
圧縮
抽出
撹拌
創造
重力軽減
空間拡張
自動修復
付与
スクリーン アクティブ枠«隠蔽»«解析»«顕 微»«透視»«遠見»«地図»
パッシブ枠«検索»«鑑定»«人物照会»«多重発動»«感知»
インベントリ «容量∞»«時間停止»
全属性魔術 «火球»«水球»«風球»«土弾»«火矢»«水矢»«土矢»«風刃»«水刃»«火槍»«水槍»«風槍»«土槍»«雷槍»«火壁»«水壁»«風壁»«土壁»«竜巻»«水波»«光球»«光槍»«光線»
«治癒»«解毒»«ターンアンデッド»«浄化»
〝祝福〟
創造神の加護
智慧神の加護
エンシェントドラゴンの加護
※※※※※※※※※
特に失ったものは無さそうだ。
祝福のエンシェントドラゴンの加護は気になるが、
「特に異常は無さそうです。それより、7階層のモンスターハウスにあった転移魔法陣に飛ばされて、ここに来たのですが、ここは何処ですか?そしてあなたは誰ですか?」
「おぉ。異常無いか!良かった。良かった。お主の脳を修復する前にトレースさせて貰っておったからの。それで言語を覚える為ににちょっと言語野をいじっくったのでな。
〝ᚴᛟᚱᛖᚥᚪᚴᚪᚱᚢᚴᚪ〟(これ理解出来るか?)
どうじゃ。」
「理解できます。」
「これで、言語理解のスキルも生えるじゃろ。それでここはダンジョンのマスタールームじゃ。わしはエンシェントホーリードラゴン、原初のドラゴンじゃ。そして、原初のドラゴノイドでもある。一時期色々な種族のハーレムを作っておって、奥さんが50人程おってな。子供も200以上作ってなぁ~、その子供達は奥さんがどの種族でも皆んなドラゴノイドとなった。今は血が薄れて子孫は竜人族になっておる様じゃがの。」
「何故、僕はここに飛ばされたのでしょうか?」
「お主、亜神候補じゃろ。」
「創造神様にはその様に言われました。」
「そうじゃろうなぁ。祝福でなく加護を持っておるし、〝創造〟のスキルなんぞ人類が持てるものでは無い。半神か亜神候補しか持てん。半神はその力に制限があるし、亜神候補はこの星では100年に一度現れるかと云うぐらい珍しい。半神とは原初の者達じゃ。
わしも半神じゃな。あとはエンシェントトレント。お主等が知っているのは世界樹と言えば分かるか。
話が逸れたが、転移罠は何処に飛ぶか解らんから、お主が最下層の飛ばん様に加護が働いてその上、わしに会わせて何かさせる為じゃろうなぁ。」
「えっ、世界樹ってエンシェントトレントなんですか!」
「そうじゃよ。フェンリルもエンシェントウルフじゃ。」
「エルフとドワーフもおったが今は、ハイエルフとエルダードワーフしかおらんな。
現世で生きる事に疲れて亜神になった。
今は、魔法神と鍛冶神の配下で天上におるじゃろ。」
「ヒューマンはいるのですか?」
「ヒューマンと獣人族ももうおらん。エンシェントとつく者はこの星にとって神から役割を与えられておる。 我らドラゴンはこの星が自転する為に作り出されるエネルギーが過剰になり地上に吹き出す、お主が分かる現象だと地震や火山噴火と云うものじゃな、そのエネルギーは地脈を通って地上に出てくる。
それを我らエンシェントドラゴンは体に取り込み魔素に変換するのが役割じゃな。
その魔素を原料に〝創造〟を使ってダンジョンを作り、魔物を作り、土塊や岩石を鉱石に変えて吐き出している。」
「それじゃ、トレントもフェンリルも役割があると?」
「そうじゃよ。世界樹は気体を作り出しているし、フェンリルは、溢れた魔物を間引きしておる。放って置くと魔物が溢れて生物が生きられなくなってしまうからな。フェンリルの創造はは以下を作ることしか出来んがな。」
「と云う事は、僕にも何かさせたいのでしょうか?」
「多分、何かを習得させたいのじゃろ。」
「自身で習得しづらいモノ……。魔物は大概レーザーで対処出来ますし、モノ作りも前世の記憶があれば欲しいと、思うモノは創れます。う〜ん分かりません。
話は変わるのですが、帰るにはどうすれば良いですか?」
「そりゃ〜。ここに来れる道は無いから〝転移〟を使って……。」
「それだ!」「これじゃな。」
こうして、ドラゴンさんにマスタールームで訓練を受ける事になった。
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