第84話 ダンジョン町②
トイレブースが完成した頃にエーデルト達が帰って来た。
「お帰り。廻りの様子はどうだった。」
「只今戻りました。 先に食料調達をしたのですが、串焼き50本、ピタパン50枚、タコス50皿と干し肉を大袋で10袋野菜や果実はもう閉まってました。
元々ここはやはり代官屋敷だったそうで、ダンジョンブレイクで出てきたロック鳥にここらを焼かれたそうです。
それで再建するより空いている場所に新築したほうが早いとのことで南側に中心が移動したそうです。
で北側のこちらは、自分の家に愛着があって残っている人や体を壊した冒険者それに冒険者の親を亡くした孤児達がこの辺りの空き家に住み着いているみたいで、それぞれが互助会的なグループを作って島分けして守りあっているみたいです。
ですから、昼間は比較的治安も悪くないそうですが、それでもスリ、当たり屋、人さらいはあると思われますので十分気を付けさせるべきですね。」
「なるほどね。スラム街の入口にこの宿屋は在るって事ね。
明日、朝食時に打ち合わせしておこう。
エーデルト3人で、皆んなに買ってきた食事を配って来て。」
「畏まりました。」
各部屋に食事を配りに行かせて、戻って来てから4人で食事を取った。
食事が終わり、ダンジョンで必要な物を相談する。エーデルトが口を開けた。
「先ずは、ポーターの子供達に武器と防具ですね。木の棒と使い古した解体ナイフでは大した攻撃は期待出来ません。
それに防具を身に付けていません。あれでは連れて行くのは無理です。」
「あぁ。そこは対策して来てる。はいこれ!」
そう言って作っておいた短杖、短剣、ナイフ、防具を床に広げて披露した。
「短杖は父上に渡した短杖のウィンドカッターバージョンで、短剣、ナイフはなんの付与もしていないけど、エーデルト達に渡した剣と同じ素材で作ったから大概何でも切れる。
防具は、開発道中で退治したフォレストウルフの皮で作っている。あまり防御力は無いけど無いよりマシと思って。」
それを聞いたエーデルトが、
「はぁ〜。どれも素晴らしい出来栄えの武器と防具ですね。短杖は私も欲しいぐらいです。」
すると2人も、
「「欲しいです。」」
「短杖?じゃあ作るよ。他に欲しいモノある?」
と尋ねると、ウェルウィンが
「あのですね、出陣した騎士達持っていたのですが、結界の腕輪を頂けないでしょうか?」
それに続いて、ムスカーノが、
「結界の腕輪は私も彼らに見せびらかされて欲しいと思っていました。 それとポーターに女の子がいますからトイレ的な物が必要と思います。
それと水分補給するモノですね、初めてのダンジョンで緊張しますから、子供達は直ぐに喉が渇くと思いますので、あとは食料対策ですかね。」
「結界の腕輪かぁ。エーデルトは持っているから、ウェルウィンとムスカーノの分を作るよ。それと女の子には配慮してトイレは作っている。
水分補給は気付かなかった。何か作ろう。
食料対策は宿屋でなにか作って貰ってそれをマジックポーチに入れておくか。
良し、それじゃまずは結界の腕輪を作ろう。」
インベントリから神気鋼を取り出して巾4cm腕輪を製作して彫刻針で魔法陣二重丸に三角を刻んで輪間に〝魔法攻撃無効〟〝物理攻撃無効〟〝精神攻撃無効〟を刻む。
三角の底辺に2行の文字列〝発動キー(結界)縦1、5m✕横1m。5度曲面〟〝停止キー(終了)魔力遮断〟と刻む。
次に半円にしたゴブリンの魔石を彫刻針を使って「
を接着させた。
更に、腕輪の裏側に魔法陣を刻み。
そして輪間に〝サイズ自動調整2mm〟三角の底辺に2行の文字列〝起動(魔力感知)〟〝停止キー(終了)魔力遮断〟と刻んで完成。これを20個製作した。
今度は短杖の製作を始める。
先ずは、鉄鉱石を神気鋼の作り変える。
神気鋼を30cm程の柄と魔石を嵌める台座を作り出し台座の中に〝魔力登録()〟〝魔力認証〟と魔法陣を刻み、柄には雷撃の模様を刻み魔力を通りやすくし魔法陣と繋げた。
ブラックビーの魔石の魔力を自分の魔力と神力で抜き取り、魔石内部に彫刻針で「
次に水筒を作る為にインベントリから神気鉄を出して厚さ3mm直径8cmの板を作成。
それに彫刻針で魔法陣二重丸に五芒星を刻んで輪間に〝飲水〟〝400ml満水〟〝減水感知〟〝水属性変換〟を刻む。
これにゴブリンの魔石を結界の腕輪と同じ加工を施して神気鉄に接着する。これも20枚作成した。次に、
木のパウダーで直径8cm、長さ20cm、厚みが5mmの筒を作り、飲み口になる上の部分にネジ溝を切っておく、そしてネジ山を切ったキャップを作って、水筒20個を完成させた。
後、フライパン大、中、小を各5セット
深底鍋直径20cmで高さが10cm、20cmと直径25cmの高さが30cmこれも各5セット
刃渡り15cm料理ナイフと刃渡り20cmの解体ナイフを各10本
次は携帯コンロに挑戦する
木のパウダーが40cm角、高さ3cmの木の箱を作り土のパウダーでその箱に沿わせる様に3mm厚の陶器を作って重ねるその底に合わせる様に神気鉄で3mm厚の鉄板を敷くその鉄板に直径1cmの魔法陣の丸に四角形を外周20cmの円形になる様にそして魔法陣の中心に〝火炎〟を刻んだ。10個程書いていたらとてもじゃないが疲れてしまったので、作業をするのを止めた。
「携帯コンロは直ぐに作れる様な品物じゃなかったから明日作るよ。
それじゃ、これらを渡しておくね。」
そうして、エーデルトに短杖と水筒、ウェルウィンとムスカーノには結界の腕輪と短杖、水筒を渡した。
「ありがとうございます。」
「念願の…。ありがとうございます。」
「水筒まですいません。ありがとうございます。」
「今日はもう休もう。皆んなお休み。」
「「「お休みなさい。」」」
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