第50話 再びダンジョン探索②
4階層に降りると草原は有るが直ぐに森になっていた。
しかも森の手前はあばら家の建物がありゴブリンが集落を作っていた。
「3人で最大の火魔法は何が使える?」
「私は、フレイムウェイブですが今の魔力残量の感じですと一発で魔力切れになります。」
「私もそうです。」
「私も同じです。」
「魔力切れは不味いね僕の光属性魔術の最大出力で殲滅して良い?」
「あの規模のゴブリン集落ですからそれでお願い致します。」
「「お願い致します。」」
相談の上、光線で全てを焼き払うことにした。
練気力と神力を混ぜ込んで指先に集めて「〝
それによって草原の草は50cmから上の部分は刈り取られゴブリン達の集落のあばら家は燃え上がって崩れ落ち森の木々もかなりの数が切り倒された。
「凄い。」
「恐ろしい魔術ですね。」
「ヴァルグード様、やはりこの光属性魔術は使い所考えませんと危険ですね。」
「そうなんだよね。
でも広範囲の殲滅となるとこの様に有効なんだよなぁ。取り敢えず、魔石の回収と魔物が残存していないか確認しよう。」
ゴブリンのいた集落に向かって歩き出す。
途中で魔石が落ちている多分ホーンラビットの魔石と思われる。
あばら家が8,9箇所で燃えていたが、兎に角、魔石が無数に落ちているので拾い歩いた。
拾っても拾っても落ちている。
広大な集落だったので、その数は数え切れない。
「未だまだ魔石が落ちているけど、そろそろ進まないか? ダンジョンに吸収されてしまうかも知れ無いがもう少し下層に進んでおきたい。」
「燃えていないあばら家の中を覗いて上位種思われる大きな魔石だけ回収しましょう。」
「そうしよう。」
崩れたあばら家を覗き歩きながら森の目指す。
野球ボール大の魔石が8個も見つかった。
それを回収して森へと入った。
倒れている木を回収して進む。
倒れている木には果実も実って居たのでそれごとインベントリに収納していった。
進んでいると奥からグリーンアントとキラービーが左前方から群れてやってきた。
「どうする。僕が対応して良い。」
「「「お願い致します」」」
私は、右手で「〝竜巻〟」左手で「〝火球〟」を唱えながら練気力と神力を送れるだけ送り込んで2つの魔術を同時に放った。
すると竜巻は火球を呑み込み火炎旋風となって、24匹アントと、12匹のキラービーを襲った。
アントとキラービーは竜巻の中に出来ている
「上位種がまだ死んでない。」
「ブラックキラービーが3匹。レッドアントが2匹います。」
それを聞いたエーデントは
【雷よ 無数の矢となりて 顕現せよ サンダーアロー】
レッドアントに放ち、騎士2人も
【【火よ 無数の矢となりて 顕現せよ ファイヤアロー】】
をブラックキラービーに放ち、
私も「〝水矢〟」「水矢〟」と唱えてレッドアントに放つ。
サンダーアローはレッドアントに2発ずつ当たるが致命傷では無いが痺れているようで動けないでいる。
そこに私の放った水矢が当たり魔石に変わった。
ブラックキラービーは2匹はファイヤアローが5発ずつ当たって火達磨になるが、1匹後ろにいた為、当たらず騎士の1人に向かって行き、口から麻痺毒を飛ばした。
騎士は咄嗟に左腕で頭を防御して左腕に麻痺毒が掛かってしまった。
私は、慌ててブラックキラービーに杖を向けて3発「
ブラックキラービーは針を騎士に刺すために、ホバリングしたためその一瞬のタイミングで、光線が3発命中して
「大丈夫か」
エーデルトが騎士に駆け寄る。
「手が。【洗浄】動きません」
自分で麻痺毒が掛かった左腕に右手で生活魔法の洗浄を使って洗い流していたが、左腕は動かない様だ。
「ヴァルグード様!」
「今行く!」
私も、騎士に駆け寄り、騎士の左腕に手を近づけて「〝解毒〟」を唱える。
手のひらから淡い光が出て左腕を撫でるように浴びせる。
淡い光が消えて、
「解毒したと思う。 手は動くか?」
騎士はゆっくり力を入れている様だ。
「動きます。 まだ少し痺れている感じはしますが……引いていってます。」
「「「良かった〜。」」」
「焦ったぞ。」
「焦りましたね。」
「防御もなにか考えないと行けないね。」
「少し油断していました。
申し訳ありません。」
「ヴァルグード様、取り敢えず階段を見つけましょう。」
「そうだね、ここじゃ休んでいたら直ぐに魔物の襲撃を食らうしね。」
そう言って移動を開始した。
進んでいると果実の実った木々が有るが、棘のある低木に阻まれている為、取りに行けない。
取りに行くルートが決まっている様だ。
それを素通りして階段を探す。
「なかなか階段が見つかりませんね。」
「この森は結構広いからね。」
そんな会話をしている時、曲がり角の先の様子を見ていた騎士が、
「伏せて」
と小声で言ってきた。
「ヴァルグード様、アソコにポイズンスネークらしき大蛇がいます。」
「本当だ。 デカいね。」
とぐろを巻いた大蛇がルートの真ん中に鎮座している。
こちらには気付いて居ない様だ。
「ヴァルグード様はまだ魔術を使えますか?
我々はそろそろ限界ですから大きな魔法は使えません。」
「僕は未だまだ大丈夫だよ。
あの光属性魔術が100発放てるかな。」
「あの魔術を100発ですか!!」
「ちょっと、声が大きいよ。」
「それでは、あの大蛇も行けますか?」
「皮膚の強さに寄るけど多分大丈夫と思うよ。」
「それではお願い致します。」
「皆んなは、ここで待っていてね。」
私は、3人に待つように告げ
そして杖を大蛇の側頭部に向けると大蛇が此方に気付いた。
「シャッシャァ〜」
っと鎌首を此方に
両眼と喉のあたりに光線は刺さり貫通した。
頭が地面に落ちると拳大の魔石と紫の液体の入った膜状の球体がドロップした。
大蛇が消えると後ろに階段が見つかった。
「終わったよ!階段も見つかったよ~!」
そうして、3人と合流して5階層に降りた。
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