第44話 未だまだ続く村の開発
騎士団がダンジョンから帰ってきて休ませようとしたが村のトップとご意見番が許さなかった。ブラック企業である。
建材を集めるために南側のゴブリンを殲滅したあの森の木々を伐採しに行く。
同行者はエーデルトと騎士2名
木は柱、梁、屋根、床に使うから一軒につき20本は必要になる。
民家は取り敢えず100軒は建てたいので、2000本程伐採していこうと思っている。
それをインベントリに収納する。
この作業を30秒で終わらせて次々と木を伐採して行った。
1日で600本程回収した。
これを村内の南側城壁側に横倒しにして枝と葉を切り落とし作業を騎士達にお願いする。
枝と葉を落とした丸太はこのまま寝かせておいて乾燥を待つことになるが1年掛かる為、使う時は魔術で一気に乾燥させる。
切り落とした枝と葉は分解してインベントリに収納する。
畑を作るときに肥料として撒こうと思っている。3日で1900本伐採し残りはインベントリに収納していた道整備で伐採した木々を足して置いた。
翌日騎士達の官舎と使用人たちの宿舎及び成人して此方に来てくれる孤児たちの集合住宅等を作っていこうと思う。お祖父様に同行してもらい南側の村役場の道を挟んだ反対側に騎士官舎、使用人宿舎、孤児たちの集合住宅を村役場を起点にして南に3棟造る。
先ずは、全て3階建てとした。
一部屋3m✕10mとして横15m✕縦50mで高さ9mの長方形の建物にする為、その面積の敷地全体に練気力と神力浸透させ地面に「圧縮」をかけるその縁を1mの深さの溝を「圧縮」して掘る。
そこに砂を山にして50cm厚の壁を窓と出入り口の扉の開口を考えて「創造」を唱えて建築する。
南側の長手方向の壁には1段15窓を2階3階にも設置
北側の長手方向には1段5窓を2階3階にも設置した。
こうして、外壁に窓と出入り口扉がついた。
柱を外壁の内側に5mおきに立て2階3階の梁を柱に繋ぐ、梁同士に小梁を通して床板を敷く。
2階と3階は個室を作るため廊下仕切りの壁を作り個室の扉をセットして行く。
3mおきに個室間の仕切り壁を30cm厚みで木のパウダーを使って作り上下横を「創造」で一体化する。
下に降りる為の階段室と階段を設置
北側に東西に長い部屋も3部屋作って残りのスペースは倉庫とした。
1階は個室トイレ20室これは穴を開け忘れたので無理やり穴を開けた。
食堂 食品庫 厨房 管理人居住スペースを作って官舎の建物は完成した。
使用人宿舎も、孤児達の集合住宅も同じ要領で建築して行った。足りなくなればその都度増やしていこうと思う。それでも未だ村はスッカスカなのです。
次に冒険者ギルドの周りにも宿屋が必要なので、官舎と同じ要領で建築していこうとお祖父様に話す。
「お祖父様、冒険者の宿舎を作ろうと思うのですがどう思われますか。」
お祖父様は官舎が2時間程度で仕上がったので呆然として固まっていた。
「おい。おい。おい。おいこれはどういう事じゃ!!」
「どういう事と言われましても私のスキルと魔術で建築しました。」
「これがスキルと魔術。」
また固まってしまった。
「ヴァルグードよ。お前は職業が魔術士だったよな。」
「はいその通りです。
職授の儀で神官様よりその様に宣言されております。」
「儂の知っている魔術士という職業は、触媒無しに魔術は発現せんのじゃ!解るかショ・ク・バ・イが必要なんじゃ!」
「ですから、木や土、砂などの粉末を……」
「ちっが〜〜う。
そうではないんっじゃ〜!
例えばファイヤボールを打つとき魔法使いは詠唱を唱えて魔力を属性に変換できるじゃから最初に【火よ】と唱える。これで属性変換できるから魔法が使える。魔術師はこの属性変換が出来ないから触媒を使って魔術で同じモノを発現させるんじゃ。スキルの取得は確かにあるじゃろう。
しかし5歳でどう学習し修錬すればあんなとんでもないスキルが生えて来るんじゃ。しかも魔力があんな事しておいて魔力切れになっておらんのか?」
「生えたとしか言い様がありません。ただ父上にもお話ししましたが職授の儀の時に、智慧神様から神託がございました。私には、この世界に無い、練気力という力が備わっているそうです。その力を使うには、智慧神様から授かった言語を唱えると、使える様になるとの事で色々試しておりましたところ、この様なスキルが生えてきたのです。」
「練気力なぁ~。神様から授けられた力ならばしょうが無いか、そう云うモノと受け止めよう。それで、冒険者の宿舎じゃったな。
今は、冒険者とは運営の件で揉めておるからそれが片付いてからじゃな。」
「それもそうですね。それでは、孤児達の集合住宅をもう1棟建てて終わりにします。」
お祖父様と相談して冒険者ギルドのとの話し合いが終わるまで、宿舎は保留とした。
孤児の集合住宅はもう1棟建築することにして3つの孤児院から人数が押し寄せても良いように準備した。
「お祖父様、教会を作りたいのですが、様式とかありますか?」
「儂も良く知らん。
教会は場所の提供をすれば信者を連れて自分たちで建築しおるから司教に連絡すれば良い。」
「では春にでも連絡します。」
一旦村の整備は終了とした。
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