第39話 開発は続く
来る日も来る日も城壁作りに明け暮れる。
そんな毎日を20日続けている。
今の村には、石造りの住宅20軒と西側木造民家10軒しか家が無い。
領都を出てから25日が経っているが、城壁作業で村の整備が進んでいない。
ここで副代官にロスランで建築に携わる職人や人員を募集するように、交渉をお願いする。
「オデット、やっぱり人手不足は否めないよね。
ここはオデットにロスランに行ってもらって職人を職方ギルドに斡旋してもらったほうが良いと思うんだ。
行ってくれるか?
其れと食料品や工具の手配もお願いしたい。
冒険者ギルドにも顔出してダンジョンの開発の協力を取り付けて欲しい。
其れとロスランの代官屋敷にお祖父様達が応援に来れないか、聞いてもらいたい。」
「そうですね、このままですと進捗に不具合も出ますし、季節も寒くなりますしね。
畏まりました。
テリーとハンスを連れて行っても宜しいでしょうか?」
「構わない。何とかお願いしたい。」
「畏まりました。
では早々に出発致します。」
こうして、副代官オデットはテリーとハンスを連れてロスランに旅立った。
一緒についてきた孤児達には残っていた家具や食器、衣料の直しや修復 空いている民家清掃をお願いしている。
メイド達にも同じ作業をお願いして、騎士たちは今は全員に城壁の作業を手つだってもらっている。
そうして今では1日400mの城壁を作れるようになった。
後はにし極一部と南側半分までになっている。
今日も取り敢えず頑張って作って完成を急ぐ事にする
「皆んな今日も一日城壁作り頑張って行きましょう。」
「おう」
そして圧縮でヘコみを作り砂をヘコみに持って創造を使って石材を作り、重力軽減と身体強化で起こしていく。
そんな作業を1日掛けて続ける。
そうして3日後に城壁は完成した。後は門扉を作って設置すれば、城塞村の出来上がり。
翌朝、自分が手掛けた城壁を見ながらジョギングしているとこの村には致命的に金属が無い事に気付いた。
金属が無ければ扉を設置するための丁番が作れない。あの門であれば門扉は3mの高さは欲しいそうすると直径10cmの軸で4本は無いと支えられない。
(副代官のオデットが戻ってきたら相談しよう。)
今日は北側から建物を建てて行こうと考える。
朝食を取り、エーデルトと共に北側に向う。
その途中で、騎士達が滞在している民家に寄ると、皆んなが外で鍛錬をしていた。
「皆んな昨日でご苦労様でした。
今日から3日間休暇とします。
村は復興中だから何も無いけど身体を休めてゆっくりして欲しい。」
小隊長のベリックが
「ヴァルグード様、私はこの小隊の隊長を拝命しております、ベリック・ツー・バーデンと申します。
宜しければ、開発に同行させていただけませんか?」
「構わないけど、面白くないと思うよ。」
「構いません。 どんな建物を造られるのかたのしみです。」
「それじゃ、出発」
そうして、北側の端ににやってきた。
「先ずは門番の屯所を作ろう。」
砂を大量にインベントリから出して5m位の山にする。それを満遍なく練気力と神力を撹ぜながら浸透させて「創造」と唱えて、厚み50cmで城壁と同じ高さの壁を10m城壁に垂直に建てる。
ここで壁を地中に行けていない事に気付く「あっ!壁を地中に埋めて無い!!」
「やっちゃいましたね?」
「城壁と繋いで仕舞おう」
城壁と作った壁の隙間に砂を入れて練気力と神力を流し「創造」と唱えて石材を一体化させる。
取り敢えずこれで倒れることはない。
次に城壁と平行に幅50cmで深さ1m距離が20mの溝を造る。
地面に手を当て「圧縮」で溝が出来てそこに溝に沿って砂をインベントリから出して山にする。
同じ作業で「創造」を唱えて壁を作った。
城壁に上がる階段を作る。
城壁を踏板を填める四角の縦10cm横50cm深さ20cmの横穴を「創造」で開ける。
これを高さ20cmづつ階段状に2、5mの高さまで開けて行く。
城壁から1m離れた位置に手を地面に置き並行して幅30cm深さ50cmの溝を「圧縮」で作る。
木のパウダーをインベントリから出し柱と梁を作成して行く。
柱は30cm角で6mを梁は30cm✕60cmを9、5mの長さで柱は3、5m所に溝を彫り梁が
梁は両端部に凸を造り柱に継げる様にしておく、
部屋の仕切り壁になる壁板を厚み30cm長さ3mで製作して行く。
階段の踏板も制作する。溝を掘った壁側に柱を建て溝に壁板を建てる。
8m✕1mの階段室を作るために壁板に踏板を差し込む溝を掘る。
壁板を少し斜めにして踏板を城壁に差し込んでいく踏板を差し込みが終わり壁板を戻す。
踏板と壁板に繋ぎ目を「創造」を唱えてなくす。
こうして2階に上がる階段が出来た階段室の入口は道路側の建物の入口の隣に設置する。
石壁のポイントに柱を建てるその柱間に梁を組んで行く。
梁を組む時にエーデルトとベリックに手伝って貰い小梁も組み、2階の床の基礎が出来た。 するとベリックが、
「ヴァルグード様、一階に留置場を作っていただけませんか?」
「
「それは追々で構いません」
「それなら奥に造る?」
ベリックが剣で地面に線を書き始める。
「ここからここまでに城壁と同じ石材でお願い致します。」
「分かった。」
地面に引かれた線をなぞるように地面に「圧縮」で50cm幅の溝を1m深さで掘る。
そこに砂を山程出し石壁を小梁に当たる高さまで作った。
「後は牢格子を作って填める様に溝を作っておくね。」
「有難うございます」
ベリックが言い終えるとエーデルトが
「騎士団を連れてダンジョンに潜れば金属が発見できるのでは無いですか?」
「エーデルトダンジョンで暴れたいだけでしょ。」
「ベリックだってダンジョン行きたいよな。」
「それは!行けるのであれば行きたいですね。」
「そうか。休暇よりダンジョン探索のほうが娯楽になるか。」
「そうですね。」
ベリックが返事をするとエーデルトが、
「此処を造り終えたら、ダンジョンに向かいましょう。」
「副代官オデットが良いと言ったらね。
今はここを造ろう。」
1階の柱と梁が組み終わってトイレの場所を決める。
道路側に入口を作るのでその間入口のすぐ横に個室トイレを5個造る。
便器はおまる型にした。
便座型にしたいが処理方法を思案中なので、
取り敢えずの設置とした。
そして階段室の横廊下奥から留置場
取調室 休憩室 倉庫 トイレを配置した。
2階は階段を上がって廊下、道路側から
倉庫 仮眠室 管理人室 管理人住居
奥に執務室を作って完成した。屋根は石材煮して城壁と繋いだ。
階段室の屋上は四角の箱型に造り後は扉をつけるのみとなった。
やっぱり金属がないと金具が作れない。
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