第12話 冒険者ギルド
SIDE:冒険者
俺はロスランにある冒険者ギルドに所属するC級冒険者のオイゲン 24歳。職業は
パーティー[黒鉄の牙]のリーダーをしている。
今日は副ギルド長のクレインが呼んでいるというので冒険者ギルドにやって来た。
受注受付カウンターの受付嬢に
「副ギルド長から呼び出された。
副ギルド長は居るか。」
受付嬢のアメリアは、俺の顔を見て
「応接室にてお待ちです。
ご案内致しますので向こうの廊下の突き当りまで同行をしていただけますか?」
「わかった。」
左側に見える廊下をアメリアと一緒に応接室に向かう。
アメリアは突き当りにある扉をノックする。
直ぐに、
「どうぞ」
と返事が聞こえる。
扉を開けて、アメリアと入室する
「C級冒険者のオイゲンさんをお連れ致しました。」
部屋には副ギルド長だけでなくギルド長のキールもいた。
「おいおい、ギルド長も居るということは深刻な話か?」
「実は、領主様からの案件でな。
副ギルド長依頼の詳細を。」
「はい、オイゲンさんにはボロッカー山地の
途中にあるガルチ村でゴブリンが目撃されている一匹の単独行動だったらしいが、今まであの付近は
ガルチ村からボロッカー山地の
そこで、
「どうだろうか?報酬は何もなくても一人、 20万ダラ、発見数量確認出来れば追加報酬一人 40万ダラだ。」
「パーティーメンバーと相談になるが良い返事をしたいと思う。
明日の返事でいいか?」
「構わない。明日良い返事を待っている」
ギルド長の言葉を最後に退出する。
調査で20万ダラなら悪くないと思う。
早速、宿に戻りメンバーに宿の1階にある食堂に来てもらう。
「冒険者ギルドから領主案件の調査依頼が来た。
ギルド長から直接お願いされた依頼で、ガルチ村からボロッカー山地の
何でもガルチ村付近でゴブリンの目撃があったそうだ。
どうする、この依頼受けるか?」
最初に発言したのは
「オイラは、構わないッス」
盾役で
「我も、受けるのは賛成だ。」
「私も異論なし。」
魔法使いのミレイも賛成した事で、
「皆んなが賛成なら私もそれで良いです。」
最後になった
翌朝、依頼の返事をするためにメンバー全員で、冒険者ギルドに向かう。
冒険者ギルドに到着して、受注受付カウンターの列に俺だけ並んで順番を待っていると、受付カウンターの奥にいる副ギルド長が俺を見つけて、こちらに向かってくる。
「オイゲンさん、依頼の返事はどうですか?」
「依頼を受けるよ。」
「助かります。応接室に向かいましょう。
メンバー全員応接室に来てもらって下さい。」
「分かった、メンバーと一緒に応接室に行くよ。」
メンバーを引き連れて応接室に入室する。
「依頼に応じてくれて助かります。
「野営支度は揃っているから、食料を買い込んだら出発出来る。」
「矢の補充をしておきたいわ」
「オイラは直ぐで問題ないッス」
「我も問題ない」
「私は、マナポーションを買いに行きたい。」
「ということだから、街を出るのはお昼前ぐらいか」
「では今日付けで依頼受注にします。
依頼書をお渡しします。」
依頼書を貰って、応接室を出る。
「では2時間後に南門集合としよう。」
冒険者ギルドを出て各々買い物に散って行ったので、俺は食料を買いに市場に向かう。
食料を買い終わり南門に向かうと皆んな揃っていた。
「全員揃っているな。では出発する。」
ロスランからガルチ村までは歩いて2日の道程、途中に宿営地がありそこで野営する予定だ。」
皆んな背負い袋を背負ってはいるが、鍛えているので馬車よりも進行速度は早い。
このまま行けば日が沈む前には宿営地に辿り着きそうだ。
「なぁ、この道ってこんなに人の往来のない道だったか?」
「オイラが前に通った時は、冒険者や行商人の行き来があったんスけどね〜」
そんな話をしていると宿営地が見えて来たが、宿営地を囲っていた木塀が薙倒されてボロボロになっていた。
井戸も汲み桶とロープがバラバラになっていた。
「こりゃ、相当不味いな。
ミレイ! トレシア!身体強化使ってロスランに戻って宿営地の惨状を報告してくれ。
此処から先は女はいかない方が良い。
ヤノック!バリアン!どうやら貧乏くじ引いちまったみたいだ。
お前ら、どうする?」
「オイラは気配遮断スキルがあるから、行けるとこまで行きやしょう」
「我は瞬足スキルでイザとなれば逃げる」
「俺も、縮地で逃げるさ。
何が居るかだけでも、持ち帰らないと対策が取れね〜しな。
ミレイ!ライトの魔法陣が刻まれた魔石持ってたよな!」
「あるよ〜。必ず持って帰って返してね」
「ああぁ。必ず返すさ。
それじゃ各々移動しよう。」
「それじゃの」
「ミレイ、トレシア報告お願いするッス。」
「ヤノック!バリアン!無理しないでね。」
トレシアの言葉が終わると、移動を開始した。
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