第31話

「はー、今から仕事っすよ〜だりー」


「え、仕事?」


「キャバクラ。あ、そーだ、楓さんに会わせたい人いて〜」


「私、未成年ですよ?」


「大丈夫。裏口から行けば」


「私関係者じゃないです」


「大丈夫!行きましょー!結構ここからなら近いっすよ」


えー、無理やり?


路地を通って移動する。こんなところ、来たことない。混雑した所を通ってようやく着いた。


「さぁさぁどーぞ」


「その服のまま仕事ですか?」


「いやー?着替えますって」


…緊張する…。


隼人はやと、ほらほら見て〜」


「は…誰その子」


しっかりとした服、制服かな?を着た、雪見さんと同じ年くらいの男性がいる。


「俺の仕事仲間なんだよね〜」


肩組んでる。へぇ、雪見さんってそういう人いるんだ。


「…へえ、かわいいじゃん」


…ナンパ?


「あー、ごめん!この子は彼氏いる!だから、諦めてくれ」


「は?別ナンパしてねーし!」


「ただ、紹介したくねー?楓さんと言うんだよ?こっちは隼人」


「お世話になっています…」


「い、いや…雪見が迷惑だろうに」


雪見さんはじろじろと私を見てる。


「なんですか?」


「いや?」


怪しい…


「あー!雪見くんだー!」


「あ!らいさん!今日はですねー、仕事仲間の楓さん連れてきました!」


今度は金髪の方。まじまじと私は見られてる。相当近い距離。


「かわいい!美人!」


「あ、ありがとうございます…」


そんな素直に言われるの照れる。

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