第13話
「どんな音ですか?」
「ガサガサと、言うんです。私に聞こえるように鳴らしてるかのような、音です」
「なるほど?」
雪見さん、わかってるのか?
「お店の上にお住まいなんですよね?」
「はい…2部屋あるので、隣の部屋は貸しているんです。それで、その方にも音がしないか聞いたら、そんな音聞こえないって…」
「部屋を見せてもらえますか?」
「はい…」
2階と行っても、外から行く。アパートみたいになっていた。部屋の中も別に何も感じないけど、雪見さんは、どうなんだろう?
「あの…隣の部屋にも入りたいのですが」
「いらっしゃるか、わかりませんが…」
チャイムを押すと、すぐに住民が出てきた。
「どうしましたか?…誰だお前は」
「すみません、この方はお坊さんで…」
「お前が?」
若い成人男性だ。雪見さんも成人してるとは思うけど、もう少し上そうな人。社会人だと思う。
「はい。天井から音がすると聞いて」
「俺のうちは聞こえない」
「そうなんですか。でも、一回部屋を見せてもらえますか?」
「何を言ってる。お前なんかが坊主なのか?胡散臭い」
「お願いします」
「あれ?この女の子は…」
「助手です」
「…この子なら、いいけど?」
え
待って
「じゃあそうしましょうか。では、楓さん。隣の部屋で待ってますね」
そんな…
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