第7話

教室を歩き回ってる雪見さん。私は、何をしよう。とりあえず、引き出しの中を勝手に見る。そういえば、みんな引き出しにノートが一冊入ってる。開いてみたら、それは、反省ノートだった。教科書を忘れたら書くらしい。それに対して教師からのコメントもついている。


忘れ物をするなんて、中学生の自覚がない。信じられない。ダメ人間だな。


他の引き出しもチェックしてノートを開く。


お前は何回目なんだ?人としてどうなんだ?


なるほど、この教師…


雪見さんがうろちょろするのを教壇から見ている。私たちのこと、上から見たいのだ。


「雪見さん」


「え、はい!」


ささーっとやってきた。


「私、原因がわかりました」


「まじすか。じゃ、先生に一旦ここから…」


「なにしてるんですか?早くしてもらえます?こそこそしないで頂けますか」


「いえ。少し、2人で話を…」


「はぁ…さっさと解決してもらえませんかね?こちらは時間がないんです」


「すぐに、終わらせますよ。職員室でお待ちください」


イライラした教師を雪見さんは追い払った。


「で?」


「このクラスは忘れ物をノートがあって、反省文を書かせています。これに教師がコメントしてます」


ノートを開く。


「なんすかこれ」


「忘れ物をしただけで、罵られるんです。だから、生徒たちが、先生の物を隠したのかも」


「…なるほど」


雪見さんはなにか考えてる。

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