【第二章:坂井かなえ(5)】
坂井かなえがドアノブを回すと、ガチャリと音がしてドアがギギィと開いた。古い建物らしくドアの
会議室はやや
会議室に入って向かいの
「あ、やっぱり高野さんいない」と、ドアを開けた坂井かなえが言った。
「じゃあ、研究室に行きますか?」と、真中しずえが聞く。
「私ちょっと行って呼んでくるから、二人は会議室で待ってて」と、言って坂井かなえは、ここに来た道とは逆の方向へと
田畑太一郎がホワイトボードに向かって右側に
「ひっ・・・」
真中しずえは声にならない音を
「ど、どうしたの?」と
真中しずえが指差した場所を見るために、田畑太一郎がホワイトボードの方に向かって歩き始めようとしたが、そうするまでもなく、そこに何があったのかがわかった。
「
そのとき、「高野さん研究室にいなかったー」と、その場の
真中しずえは
「どうしたの?」と言いながら、真中しずえの横まで歩いた坂井かなえは、ホワイトボードの下に何があったのかにすぐに気づいた。
「え、高野さん・・・?」
高野恵美子は会議室で死んでいた。
(「第二章:坂井かなえ」終わり)
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