6話目 お料理……?

 朝起きていつも通り朝ご飯をお母さんと作っていたらお父さんとお姉ちゃんが帰ってきたので一緒に食べる。


「今日はキラのところに行かないか?」


 キラさんはお父さんとお母さんの冒険者パーティのリーダーで金髪で赤い目で優しい。よくお姉ちゃんはキラさんと奥さんのフレイヤさんと練習をしている。


「いいわね、レイ君も鑑定に行ったでしょうから、結果によってはクロエと一緒に魔法の練習をしてもいいし、前衛系だったら教会に行ってみましょう」


 レイはキラさんの子供で家が近いわけではないがよく遊んでいて、一緒に冒険者になろうと約束をしている。茶髪で茶目はフレイヤさんと似てるけど、性格はキラさん似だと思う。

 教会は病院みたいなところで町の人は怪我をしたり体調が悪くなったら教会に行く。

 僕はあんまり行ったことない。


 朝ご飯を食べ終えたのでキラさんの家まで行く。


 ちなみに、僕の家の近くには農家さんがいてトマトとか人参とかを大きい畑でいろいろ育てている。鑑定を受けてからは魔法の練習をしていたから行ってなかったけど、よくお手伝いをしに行っていたんだ。


 そんなこんなでキラさんの家に着いたのでキラさんを呼ぶ。割と現代の日本と同じくらいの生活ができるこの世界にもないものはあって、インターホンはまだみたことがない。


 ガチャ


 キラさんが出てきた


「アレス達か、ちょうどよかった。中で話そうぜ。鑑定の話もしたいしな」


 中に入ってリビングへ行くとフレイヤさんとレイがいた。


「おはよう、クロエ。早速だけどさ、クロエの能力はなんだったんだ?俺は家事だった!いやー、やっぱ遺伝ってするんだわ!」

 と笑顔で話してきた。


 冒険者を目指しているのに、能力が家事だと知って笑顔で話す奴なんて信じられないだろう。もしかしたら自暴自棄になっているのかもしれないけど、レイの場合はそんなことではなくて、普通に理由がある。

 それは、キラさんの能力が料理だから。それでもキラさんは普通にAランクパーティのタンク兼リーダーとして活躍している。そんなキラさんに憧れて育ったレイだからこそのこの反応だけど。まさかアップグレードしてくるとは思わなかった。


「んで、クロエは?」

「僕の能力はテイムって能力で、魔物を従魔にできるんだって。まだよくわからないから、とりあえず魔法の練習をしてるよ」

「ヘぇ、とりあえず聞いたことない能力だからあんまり言い触らさない方がいいかもな」

「レイもね」

「本来ならな。俺の場合は父さんっていう前例があるから大丈夫なんだよ」

 そんな話をしていたら、お母さん同士では話が終わったらしい

「じゃあ、クロエは私と一緒に教会まで行くわよ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る