8話 二ヶ国目の会談先は
「一週間後のレオディヌエ
「はい」
「はいです」
「申し訳ありませぬ……」
翌朝。俺が予定を確認すると、閒夜は無表情のまま、七岷は楽しそうに、
「気にしないでくれ。無理はして欲しくないし、七岷は行きたいんだろ?」
「はいです!」
何度かレオディヌエ
猪清水は寒い場所も辛い料理も苦手な一方で、七岷は辛い料理が大好物だし、レオディヌエ
「とりあえず、準備は早めに終わらせ――」
「私と七岷さんの準備は既に終えていますよ。
「……すみません」
閒夜は秘書を頼む前は実家の家政婦をしてくれていたので、こういう注意をされてしまうと頭が上がらない。
「ともかく、四人でゆっくりと話せる時間は残り少ないだろうから、何か連絡事項や質問、あと相談しておきたいことがあれば今のうちにしてくれると助かる」
二ヶ国目の会談先にはレオディヌエ
事前準備はもちろんのこと、その間は国を空けることになるので、今日から忙しくなる。
こんな過密日程にした理由は、レオディヌエ
そして、
なるべく会談の間を空けないことで、両国や世界に対して、レオディヌエ
「……では、私から一つ宜しいですか?」
「何だ?」
「ミリトフィス女凰陛下に対して、本当はどう思っていますか?」
おい……。
閒夜が頭の横に手を挙げたかと思えば、出てきたのは
いや、閒夜は突拍子の無いことをすることもあるけど、これは違うか。俺がこの時間を設けたのは、七岷の不安を取り除くという目的だ。恐らくそれを察した上で、質問しやすい空気を作ったのだろう。
「会見で答えた通りだよ。友人としての感情以上のものは無い」
「そうですか。変な質問をしてしまいすみません」
「気にする必要は無いよ。他にも質問があれば、何でも聞いてくれ」
俺は軽く七岷に視線を向けながら続きを促した。閒夜のおかげで、質問しやすい空気になっただろう。
「あの、レオディヌエ料理は私も食べられる、です?」
「ああ。安心してくれ。昼食は俺とは別で食べることになるだろうけど、同行者に対してもレオディヌエ料理を振る舞ってくれるよ。夕食は知っての通り、三人でパーティーに参加する予定になってる」
知っていた筈だけど、それでも真っ先に質問するくらい楽しみらしい。シャローラン
「良かったです。その、マナーは本当に平気です?」
「今回のパーティーは立食形式だし、特に変わったマナーも無いから平気だよ。強いて言うなら、気にしすぎないようにした方がいいくらいかな」
レオディヌエ
不安を抱えさせたくないので七岷には言わないが、実はマナーを気にして弱気になってしまう方がよくない。レオディヌエ
「ならよかったです。……あ。あと、飛行機、暇じゃないです?二人はどうしてるです?」
「俺は本を読んでいることが多いな。閒夜もそうだろ?」
「はい。宜しければ七岷さんの分も何冊か用意しましょうか?」
「すみません、本は苦手、です……」
「んー、タブレットで映画を見るって選択肢もあるけど、せっかくなら三人で時間の掛かる調理でもするか?」
レオディヌエ
「賛成!です!」
「私も賛成です」
「じゃあ、調理内容はまた今度決めようか」
俺の提案に対して七岷と閒夜は頷いてくれたし、猪清水も口にこそ出していないが賛成のようだ。
レオディヌエ
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