32話
フィリアとすっごいことした。
なんと、フィリアからエルグランドの媚薬を使うようにおねだりまでされてしまった。
なんてえっちな子なのか。あなたは戦慄し、喜んで使うことにした。自分も使った。
そして、本当にもうすっっっごいことをした。
ドロンドロンのグッチャグッチャである。本当に凄い。
媚薬は癖になってしまってはいけないが、適度に使う分にはいいスパイスになる。
「んふふ、すごかったですね、お姉様!」
などとあなたの腕に抱き着きながら言うフィリアはすごく上機嫌だ。
あなたも上機嫌である。やっぱり媚薬を使うとすごい。
あと、あなたの腕を包むフィリアの豊満な胸の感触も最高。
まぁ、定宿に戻る最中で外であるから、下着を身に着けているため、そこまでしっかりした感触ではないのだが。
しかし、それを超えてなおもあなたに豊かな情感を訴えて来る質量は素晴らしい。
大きいのも小さいのもあなたは大好きだが、大きいには大きいなりの楽しみがある。逆もまた然りである。
「最近はサシャちゃんばっかりで、寂しかったんですよ?」
それであんな積極的なお誘いをしてくれたというわけだ。
たしかにサシャにばかり構い過ぎていた自覚はあるので、あなたは謝罪をした。
「ふふふ、たしかにサシャちゃんはすごく可愛いですもんね。私もちょっと可愛いなって思っちゃって」
ちゃんと合意は取るようにとあなたはフィリアに伝えた。
自分の可愛いペット同士で盛るのもまた一興である。
まぁ、その時には喜んで混ざりに行くわけであるが。
むしろ混ざりたいがために推奨するまである。
「ええ~……ううん、さすがに今はまだそこまでの勇気は……」
しかし、食指は動いているわけである。ならば時間の問題だろう。
これは多数の女を見て来たあなただからわかることだが、本当の本当にノンケというのは非常に珍しい。
真のノンケは全体の1割いるかいないかというほどに希少で、それ以外は同性もイケてしまう。
自分は異性しか愛せないと思っていても、やってみると意外とイケたというパターンは多いのだ。
そう言った者は生粋の同性愛者ではなくて、両性愛者になるのが大半であるが。
つまり、フィリアも自分は異性愛者だと思い込んでいた両性愛者の口なのだろう。
そして、男と女、どちらが好きかと言う天秤は、女の方に大幅に傾いているようだ。
これはまぁ、男との恋愛経験が皆無であるという要素もあるのだろうが。
元々からして、そっちのケはあったタイプだったのではないのだろうか。
修道院で暮らしていたという話だから、思春期には周りに女しかいなかったはずだ。
思春期は体内のバランス、特に成長を促す物質、ホルモンが乱れやすい。
そのホルモンが乱れやすいと、恋愛感情などが容易に増幅されがちである。
思春期に周りに同性しかいないと、同性に対してときめいてしまうこともある。
つまり、女子学校とか修道院とかで暮らしていた者は、そっちのケが目覚めてしまいがちなのである。
そう言う意味で言うと、女しかいない家で育ったあなたもそうなのかもしれない。
意外と、家に男がいれば、あなたも最初は自分を異性愛者だと思い込んで育っていたのかもしれなかった。
「へぇ……たしかに、修道院ってそう言うことはたまにありますからね……」
いずれ、フィリアがサシャをベッドに誘う日も来るのだろうか。あるいは逆とか。
そうした光景を見ると、なぜか知らないが物凄く興奮する。
そして、そこに乱入して2人纏めて自分にメロメロにするのが最高に楽しい。
まぁ、時としてその2人で本気で燃え上がってしまうこともあるが。
それはそれで謎の興奮が燃え上がり、その2人の情交を眺めて1人で慰めるのが凄く捗ったりして楽しい。
また、その2人と、あなたの最愛のペットとで、パートナーを交換して愉しむのもすごい。
隣で最愛のペットが乱れさせられ、自分の下では相手のパートナーが乱れている。
お互いの脳を破壊し合いながら、燃え上がるような背徳と興奮を愉しむ。これはもう本当にすごい。
あなたはかなり手遅れだった。
「そんな背徳的な……」
フィリアは苦笑いをしていたが、エルグランドではいずれそれを知ることになる。
あなたのエルグランドにおける公的な職業は娼婦であり、自宅に客がくることもある。
そうした時、あなたは喜んで迎え入れる。そして、あなたのペットたちにしてみれば、ご主人様が好き放題されるのだ。
まぁ、逆に客の方があなたに好き放題されることも多いのだが……。
実際に見るかはともかく、壁越しに聞こえてくる声を聴くだけでも脳を破壊される。
そのためにあなたの部屋の壁は薄い。あなたは正真正銘のバカだ。
その日が来るのを楽しみに、あなたはうっそりと笑った。
宿に戻ると、レインが酔い潰れていた。そんな気はしてた。
そろそろ迷宮にまた挑むつもりだったのだが、今日は無理そうである。
まぁ、そろそろ挑むとまだ通達もしていなかったので問題はないが。
今日あたり通達し、明日は体調を整え、明後日にアタックと言うところだろうか。
日程的に、今回のソーラス大迷宮への挑戦は次がラストアタックになるかもしれない。
全員の疲労度合いや体調などを鑑みて日程を調整していたが、なかなか厳しい。
やはり、訓練の時間を年単位で取ることが必要かもしれなかった。
暇潰しがてらショウユの量産などをしつつ、あなたは考え込む。
訓練期間を取るにしても、どのような形で取るかをだ。
このソーラスに新しい拠点を購入し、ソーラスでじっくり腰を据えて訓練するのもいい。
しかし、それはそれでソーラスに対して慣れ過ぎてしまうという難点もある。
あなたは迷宮の全てを解き明かしたいと、全ての迷宮に挑み尽くしたいと目論んでいる。
何年も何十年もかかってでも、あなたはそれを成し遂げるつもりだ。
ソーラスだけに慣れ切ってしまうと、次の迷宮に挑むのに苦労があるかもしれない。
複数の迷宮を定期的に攻略して行く、というのも考えたが。
慣れないうちに攻略の連続となると、危険な場合もあるだろう。
エルグランドならば気にせずやるが、こちらでは無謀である。
そうなると、気長に地道に訓練を積む方がいいのかもしれない。
王都の屋敷で気長に訓練を積むのも悪くはないかもしれない。
とりあえず1年くらい様子見も兼ねて訓練に専念してみてもいい。
この場合、王都の女性を存分にナンパし放題で、定住する都合からサシャやフィリアを丹念に開発できるメリットもある。
しかも、王都ならば娼館の数も多いだろう。たっぷりと娼館で遊び尽くすこともできる。
あなたはこれは名案を思い付いたかもしれないと頬を吊り上げた。
考え事をしながらやっていたせいか、ショウユの量産が随分と捗ってしまった。
買い込んでいた豆が品切れになったので、あなたはショウユの量産をやめた。
自分が楽しむ分として考えればしばらく生産する必要はないだろう。
あなたは最終稿としてのショウユのレシピを書き留めると、錬金術の道具を片付けた。
暇になったあなたは自分のベッドに腰かけると、仲間たちを見渡した。
レインはベッドで夢の世界の住人になっている。少々酒臭い。
サシャはベッドの上で本を読み耽っており、フィリアは窓際の椅子でうとうと微睡んでいる。
昨晩はなかなか激しいことをしたので、フィリアは結構疲れているようだ。
あなたも割と眠いので、昼寝でもしようかなとシーツに潜り込む。
整えられたベッドのシーツに潜り込むと、冷たいシーツの感触が足を撫ぜる。
この感触があなたは嫌いではない。次第に自分の体温で温まるシーツが心地よいのだ。
昼間なので明るいのが難点だが、いつでもどこでも寝られるのは冒険者としての必須技能。
もちろん生粋の冒険者たるあなたはいつでもどこでも寝られる。
燃え盛る町中でも、人を埋め尽くすほどの大豪雪の中でも、雷雨降り注ぐ夜の平野でもだ。
それに比べれば、雨も風も火も雪もないここで寝るなど容易いことである。
あなたはシーツに包まると、眼を閉じて眠ることを意識した。
そして、次第にやって来た眠気に逆らわず、あなたは眠りに落ちた。
あなたがふと目を覚ますと、腕の中に暖かな感触を感じた。
シーツを捲ってみると、あなたの腕の中にはサシャがいた。
お互いの服は乱れていないし、行為後特有の匂いもしない。
昼寝をしている様子を見て、サシャも昼寝がしたくなったのだろうか。
それであなたのベッドに潜り込んで来るとは、なんと可愛いのだろうか。
あなたはサシャの耳をはみはみした。唇で挟むとすごく気持ちいい。
耳のぷにぷにくにくにとした感触と、自分の唇のぷにぷにした感触。
この相乗効果なのかは知らないが、なんだか凄く満たされるのである。
「んん……」
サシャが身じろぎしたが、目を覚ます様子はない。
サシャは結構、いや、かなり寝汚い。1回寝ると滅多なことでは起きない。
大洪水になるまで舐め回しても起きないし、毎度あなたをベッドの端まで追いやる。
起きている時は奴隷らしく控え目だが、寝ている時は大王様もかくやという態度のでかさがある。
かわいいなぁ、などと思いつつ、あなたはサシャの耳をはみはみし続けた。
このふあふあな毛の生えた耳の感触があなたを狂わせる。
そんなことをしていると、サシャのしっぽがあなたの太ももに巻き付いてくる。
どういう意味があるのかは分からないが、抜群に可愛い仕草なのであなたはこれが好きだ。
サシャのふかふかの尻尾の感触を堪能しつつ、あなたはサシャの耳を存分に味わった。
抱き締めて胸元に顔を埋め、深呼吸をすると少女の甘酸っぱい香りが胸いっぱいに広がる。
少女の爽やかな香りは、どんな高貴な香油よりも薫り高い。
少女の汗の一滴はダイアモンドの一欠けよりも尊い。
そして、少女の艶姿は、どんな絶景よりも心を打つのだ。
これはもっと堪能しなくては機会損失というやつである。
あなたはサシャの上衣を脱がせ、露わとなった下着に舌なめずりをする。
あなたが手ずから仕立て上げた白と緑のストライプ柄の下着は実に可愛らしい。
少女に似合う下着と言えばストライプ柄。無地もまた少女的な無垢さを感じさせて悪くない。
しかし、ストライプ柄には見えないところのお洒落にも気を使いたい少女のいじらしさを感じさせる。
年経れば、子供っぽく思えるそれも、少女にとっては可愛らしいもので、一番のお洒落なのだ。
あなたが用意した品なので当人の意思は関係ないのだが、サシャ自身、ストライプ柄を好んで使っている。
ならばやはり、これはそう言うことなのである。あなたはサシャの感性の成長を喜んだ。
そして、その下着に手を潜り込ませると、ふにゅんと柔らかな感触があなたの指先を楽しませる。
まだまだ成長途上の小さな膨らみ。しかし、将来の無限の可能性を感じさせてくれる。
成長途上の胸と言うのは敏感でデリケートだ。迂闊に触れては痛がらせてしまう。
あなたはがっついた童貞とは違う。そのため、あなたは微かに触れるような柔らかな指使いでそれを愉しむ。
サシャに快感を与えたいわけではないので、優しく柔らかに、性感を刺激しないように。
起きていればそれでも感じてしまうものだが、寝ていれば精神的要素はない。気をつければ問題ないものだ。
ただ純粋に、あなたは自分の指先だけを楽しませた。
なんと満たされ、心安らぐ一時なのだろうか。
サシャの滑らかな素肌の感触と、膨らみの柔さ。
この一時には万金にも値するほどの価値があった。
そうしてしばらくあなたはサシャの胸を堪能した後、そっとサシャの身なりを整えた。
そしてベッドのシーツから這い出してみると、まだ昼時と言った頃合いである。
部屋を見渡せば、フィリアはベッドに移動してスヤスヤ眠っていた。
レインは未だベッドにいるが、意識はあるようで、うーうー唸っている。
あなたはベッドから降り、レインに向けて『軽傷治癒』を使用した。
「ううぅぅう……うん? あらら?」
突如として痛みが消え去ったのだろう、レインは困惑したような声を発している。
そして、引っかぶっていたシーツから顔を出し、ベッドの横に立っているあなたの姿を見て事態を察したようだ。
「ああ、あなたがなにか魔法を使ってくれたのね……助かったわ」
あなたは大した事ではないと笑って答えた。
実際、使った魔法も大したものではない。
ただ、使ったあなたの魔法の威力が爆裂にぶっ壊れているだけだ。
「もう、しばらくお酒はいいわ……」
そう言うことを言うやつに限ってまた呑むのだが、あなたはそれについては触れなかった。
時としては人は呑みたくなるものなのだ。
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