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俺は涼白の母親、
茜さんの顔を見て固まっていた
茜さんとは数年振りに顔を合わせた、
今の俺を見て
茜さんもびっくりして
何も言えなさそうにしている
「悠伊の事..」
そう茜さんは口にした、
どうやら事情を知っているそうだ
俺は涼白の事を聞こうと
そうですと返事をすると
茜さんは顔を曇らせ
「家出したのよ、
もう10日以上も会ってない」
そう言った
・・・・・は?
涼白が家出・・・・・
「警察とかに連絡は!!」っと
焦りながら俺はそう言うと
茜さんは涼白の事で疲れていたのか
「知らないわよ!!
あの子ももう子供じゃないんだから
勝手に生きていけるでしょ!!」
そう乱暴な口調で言った
生きていけるって..
涼白はまだ19だろ!!
母親のアンタが
そんなのでどうするんだ!!
俺はムカついて
拳を強く握っていた、
茜さんは
私だって大変なのよと言い
俺を押し退け階段を登って行った
・・・・・・・
昨日の夜は涼白と会った
まだどこか近くに居るはずだ
俺はアパートを出て
バイト先のコンビニや
最寄りの駅 商店街の近く
マスターの居る喫茶店にも行った
だけど涼白は何処にも居なかった、
それもそうだ
こんな探し方で見つかるはずが無い
それでもと俺は行動するしか無かった
19時を過ぎ
家の近くのスーパー付近に俺は来ていた、
こんな時間
涼白は夜、何処で過ごして居るんだ...
同級生の家とか...彼氏の...
足の痺れを感じさせ
変な汗を流している時だった、
俺の携帯がブルルと鳴り
俺は涼白かと思い携帯を手に取った
涼白には何度も連絡しようと
ラインから通話を掛けて見たが
通話を取る事もなかったし
連絡が返ってくる事も無かった
俺は涼白かと思い
誰から電話が掛かってきてるのか確認せず
「涼白か!?」っと通話に出た
通話の相手は
俺の部屋に居る秋姉だった
「もしもーし、
豆腐買うの忘れたから買ってきてよ
他に入れたい具材とかある?」
こんな時に、
分かった
今忙しいから切るよと俺は言うと
「はなまる閉まるの早いから
早めにね〜」っと秋姉は言った
はなまるとは
近くのスーパーの名前だ、
確か21に閉まるんだったか、
今は19時50分
涼白を当ても無く探して居ると
豆腐が買えなくなるな
仕方ない
先に豆腐を買って涼白を探す
俺はそうする事にし
スーパーの中に入った
豆腐を手に取りレジに持って行くと
そこには店員の服を着た涼白が居た
「涼白...!!」
「雄一!?」
こんなに必死に探してたのに
こんな近くに居たなんて
俺の今日の1日は
なんだったのだろうか
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