二度目の告白
「クラスのみんなは優しくて、私の脚のこととか気にしないで当たり前のように接してくれて。だけど、体育のときとか、登下校も先生に送ってもらってるし、どうしてもみんなと同じにはできなくて、私は、私だけやっぱり違うんじゃないかって思ってしまっていて」
こういうとき、先生は黙ってうなずきながら話を聴いてくれる。
でも、それは、先生だからなの?
「だから先生がここへ連れてきてくれて、とても嬉しかったんです。少なくても先生といるときは、気にすることはない、って言ってくれた……というよりも、認めてくれた、ような気がして」
先生の表情は何も変わらない。変わらないのがよかった。
特別だからって変に優しくされたなら、きっと私は、今ここにいない。誰に対してもフラットな接し方を私にもしてくれて。だけど、ときどき軽口も言ってくれて──どうなんなんだろう。他の人よりは少しか近い距離にいれたのかな。
「家族以外でこんなに気を張らないでいられたのは先生が、初めてなんです。先生、改めて伝えます。私」
勝手に涙がにじんでくる。きっとダメに決まってるんだ。だって、一回告白したんだから。……はぐらかされたんだから。
「私は……先生のことが……」
だけど、言わないと。言わないと後悔するんだよね?
「先生のことが……好き。好きなんです。とても……だから、返事……聞かせてください」
最後の方は涙声になって自分でも何を言っているのかわからなかった。
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